テーマ:戦争反対(1190)
カテゴリ:北韓・南朝鮮関連
■またシルクワームですか。 軍事板常見問題に >骨董兵器は骨董兵器に相応しい扱いをしませう. >タイガー戦車はちゃんと博物館に飾っていたサダム・フセインのほうが,まだ少しは正気. と書かれるような旧式地対艦誘導弾ごときで一々あーだこーだと反応してやるのもどうかと思う今日この頃。 と言うことでこの地対艦誘導弾についてどうでもいいことを書き連ねてみましょう。 このシルクワームという中国製対艦誘導弾の原型は旧ソ連製「SS-N-2・スティックス」と言う対艦誘導弾で設計は1950年代と古いが、第3次中東戦争では実戦で世界初の艦艇撃沈記録を持つした誘導弾として有名だそうで、登場当時はそれなりの性能があったそうな。 この報を聞いたアメリカ海軍などは急遽CIWSを大量発注し、主要艦船の全てに装着させたくらいビビらせたんだそうな。 まぁスティックスは飛んでくる高度が比較的高いのでCIWSの発達で迎撃しやすくなったり、ECMの発達により妨害が容易になり対処が容易になった為、第4次中東戦争ではほぼ無力化されたとか。 生産国呼称「P-15」 NATO名「SS-N-2 Styx」 【要目】 開発国:ロシア 設計局:ラドゥガ設計局 全 長:5.67m 直 径:0.78m 翼 幅:2.4m 発射重量:2,300kg 推 進:液体燃料ロケット 誘 導:Autopilot+ARH 制 御:空力フィン 弾 頭:HE400kg又は核 射 程:45km 巡航速度:マッハ0.8 (SS-N-2 Styx P-15より) で、その「SS-N-2 スティックス」をソ連から1960年頃に供与された中国が1970年頃から「海鷹1号・HY-1」としてコピー生産したものを西側では艦載型を「CSS-N-2・サフラワー」と、陸上発射型を「CSSC-2・シルクワーム」と呼称していますが、中国側ではどちらとも「海鷹1号・HY-1」と呼んでいるとされています。 生産国呼称「HY-1 海鷹1号」 NATO名「CSSC-2 Silkworm」 SILKWORM MISSILE WITH WINGS FOLDED 【要目】 開発国:中国 全 長:5.8m 直 径:0.76m 発射重量:2,300kg 推 進:液体燃料ロケット 誘 導:Autopilot+ARH 制 御:空力フィン 弾 頭:HE400kg 射 程:20-85km 巡航速度:マッハ0.7前後 巡航高度:100-300m (Missile Index・HY-1/-2) ってな感じで、恐らく北韓はこの艦載型と陸上発射型の両方のシルクワームを配備していると考えられ、射程を150km程度に伸ばしたりしているようですが、前述のように骨董品レベルの兵器なので飽和攻撃でもされない限り到底脅威とはなり得ません。 一部国内報道で短距離弾道弾「SS-21」ではないかとも報道されていますが、そうであれば日本海に遊弋するイージス艦が補足しているはずですし、どこからともなく米軍のRC-135S「コブラボール」が出張ってくるはずです。 そうなれば対艦誘導弾か短距離弾道弾かというのは一目瞭然ですし、我が政府が公表を控えると言うのも妙な話です。 しかし、韓国では中央日報と聯合ニュースで報道が真っ二つ。 中央日報によれば政府関係者は短距離の弾道弾と主張し 1.射程70キロのフロッグミサイルの改良型 2.短距離弾道弾スカッドを小型にした新型 のどちらかと推定し命中率を高めるために慣性航法装置を装着したと分析したと報道。 しかし聯合ニュースによると韓国軍当局者は、射程120キロの新型巡航誘導弾の可能性が高いと述べ、射程分析などからシルクワームではないと推測した。 また、発射地点は03年2月の発射地点と同様、北朝鮮東部の咸興付近にある約10基の打ち上げ台と確認し、専門家によれば北韓は巡航ミサイルを約10年かけて開発しており「現在は相当な水準にある」と指摘しているとのことです。 とまぁお隣の国では軍と政府で言うことが全く違うという事態になっております。 まぁドイツのV1だって分類上は「巡航誘導弾」なわけでシルクワームもV1的な使い方をすれば「巡航誘導弾」と言えなくはないんですが、どうも見劣りしますね。 シルクワーム以外に巡航誘導弾に改造できそうな誘導弾を「Missile Index」で探したところ、エグゾセのチャイニーズコピーこと「YJ-1 鷹撃1号・CSS-N-4 Sardine」もしくは「YJ-2 鷹撃2号・CSSC-8 Saccade」が北韓には配備されていると言われているので、このどちらかの改良型と言うことになりますが・・・。 しかし、あの北韓が10年程度開発しただけで「(巡航誘導弾開発技術は)現在は相当な水準にある」と言うのもどうなんだと。 まぁ個人的にはシルクワーム説を採りますが、そのシルクワームにしろ新型巡航誘導弾にしろ我が国の80式空対艦誘導弾(ASM-1)や88式地対艦誘導弾(SSM-1)のファミリーを知っている側からすれば、どこが「現在は相当な水準にある」んだと言いたくもなりますね。 まぁ比較対象が間違っていると言われればそれまでですし、伝統的に敵対する軍隊は互いを脅威化したがるものです。 書きかけ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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