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2005.07.20
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テーマ:戦争反対(1190)
カテゴリ:国防・安保問題
日本、テロ対策進まず 法整備、縦割り行政が壁 7月19日2時47分 (産経新聞)
「対岸の火事」?政治家も危機感なし
 ロンドン同時爆破テロを受け日本のテロ防止策が急務になる中、省庁間の情報共有が立ち遅れ「テロリスト」の定義もままならないなど国家安全保障の不備が浮き彫りになっている。自公民三党合意の緊急事態基本法案提出は見送られ、国会は郵政一色。佐々淳行元内閣安全保障室長は「次の標的は東京だといわれても日本人は人ごと。国民も政治家も楽観的すぎる」と警鐘を鳴らす。
 政府は昨年十二月「テロの未然防止に関する行動計画」を策定。テロリストに対する入国制限や爆発物の輸入管理強化など十六項目について平成十八年度をめどに法整備を進める。
 テロリストの資産凍結策やテロリスト・テロ団体の指定制度についても「速やかに結論を得る」と打ち出した。
 テロリスト・テロ団体の指定制度は入管段階でのテロリストの識別などに役立つと期待が強い。「国連が指定したテロ組織リストを準用すれば、指定はそれほど難しくない」(外務省筋)。ただ国内法では「テロリスト」の定義がなく「新しい形のテロリストやテロ団体の指定には対応できない」(政府関係者)という事情もある。
 現在、公安調査庁、警察庁、外務省、法務省、海上保安庁などが事務レベル協議を続けているが、「自省庁の情報を他省にわたしたくない」という思惑から足並みはそろわない。一役所で統一的に対処する米英と違い、省庁ごとにテロ対策を行う日本の弱点を浮かび上がらせた格好だ。
 国際的な「テロとの戦い」で日本も主体的役割を果たすべきだと考える外務省は、テロリストやテロ行為を包括的に取り締まる「反テロ法」の制定を主張。これに対し法務省は、憲法上の「基本的人権の尊重」を侵害する恐れがあるとして過剰取り締まりには慎重だ。テロリスト・テロ団体の定義づけによっては「結社の自由」を制限しかねないことや、テロ資金の取り締まりは「財産権」侵害につながる恐れがあるとの懸念もある。

 佐々氏は「米国のテロ対策は靴も脱がせば指紋も取る。人権の制限も辞さずという人権擁護の観点に逆行する厳しいものだ。しかし、日本は個人の権利が憲法で極端に強調されているため、厳しい対応に踏みこめない」といい、「ロンドンのテロの直後で日本でも危機がささやかれているのに緊急事態基本法案が見送られたことこそが、政治家の危機感のなさを象徴している」と指摘する。
 軍事アナリストの小川和久氏も「各省庁の官僚組織を束ねる“腕力”のある政治家がいない」と指摘。9・11後に米国で新設された国土安全保障省のような組織の整備を求める一方で、現行制度の運用でも対応できるとして「強いリーダーシップのある政治家を官邸に置いて省庁をまとめる必要がある」と提案した。

<緊急事態基本法案>自、民、公の3党が今国会提出を断念 7月13日23時8分 (毎日新聞)
 自民、公明、民主3党は13日、有事や大規模災害への対処指針を定める「緊急事態基本法案」について今国会への提出を断念することを決めた。3党は昨年5月に今国会で同法を成立させることで合意していたが、郵政民営化関連6法案の審議の影響で、調整が遅れていた。今後は、成立時期などについて改めて合意分書を交わす方向で調整を進める。提出断念は、自民党の石破茂前防衛庁長官、民主党の前原誠司「次の内閣」防衛庁長官ら3党の衆院武力攻撃事態特別委員会の理事3人が国会内で協議して確認した。【田中成之】
■まぁ今ニュースは郵政民営化の話題で持ちきりですがその影響でこう言う安全保障に直結する法案が消え去ったことだけは報道しませんね。
まぁ郵便局を民営化することに-まぁ郵便局が公社化しただけでも確実にサービスは向上したと思うんで完全民営化すればもっとサービスはよくなるんでしょうが-どれほどのメリット・デメリットがあるのか詳しいことまでは知りませんが、緊急事態基本法より郵政民営化が大事だとは思いませんよ。

しかもロンドンでテロがあった直後でしょう。

緊急事態基本法とは外国からの侵略、テロ、騒乱、大きな自然災害、原発事故など、国の独立と安全、国民の生命・財産が脅かされる重大で切迫した事態に対して、国家として迅速かつ適切に対処するための基本方針を定める法律で、緊急事態基本法の想定する国家緊急事態にはテロリストによる大規模な攻撃も含まれているわけで、アメリカ→スペイン→イギリスときて次がアジアではないという確証はどこにもないわけです。
しかも

>現在、公安調査庁、警察庁、外務省、法務省、海上保安庁などが事務レベル協議を続けているが、「自省庁の情報を他省にわたしたくない」という思惑から足並みはそろわない。一役所で統一的に対処する米英と違い、省庁ごとにテロ対策を行う日本の弱点を浮かび上がらせた格好だ。

この期に及んでもまだ「省益を憂れいて国益を憂わず」というお役所根性丸出しの体質は一向に変化がないわけで、いっそのこと霞ヶ関で大規模テロでも起きて自分らに被害が及ばないと分からないのか-それでも喉元過ぎて何とやら・・・という思いがあるところが悲しいですが-と思ったりもします。


国際的な「テロとの戦い」で日本も主体的役割を果たすべきだと考える外務省は、テロリストやテロ行為を包括的に取り締まる「反テロ法」の制定を主張。これに対し法務省は、憲法上の「基本的人権の尊重」を侵害する恐れがあるとして過剰取り締まりには慎重だ。テロリスト・テロ団体の定義づけによっては「結社の自由」を制限しかねないことや、テロ資金の取り締まりは「財産権」侵害につながる恐れがあるとの懸念もある。

大前提としての基本的人権の尊重は当然ですね、民主主義国家なんですら。
しかし、テロを防止する-テロによる基本的人権侵害を防止する-上で、まぁ簡単に言えば国民がどこまで基本的人権を制約されて許容できるかという問題ですよ。
繰り返し言いますがテロ対策とは言っても「国家権力の濫用・暴走」を防ぐために基本的人権の尊重・保障に力点を置くのが当然です。
誰だって戦前のようなオイコラ警察や特高の復活は望みません、しかし緊急事態においては基本的人権が制約される場合があることも書かねばならないわけです。
例えば生物兵器テロが行われた場合はとっとと現場一帯を封鎖して、感染した人もしてない人も含めて疑わしい人は全て移動を制限せねばなりません。
さもないと次から次へと感染していきどんどん被害者が増えていくからですが、しかし現行法では全く打つ手がありません。

アメリカの場合はテロ直後に平時だったら到底通らないような愛国法を制定してテロ再発防止に臨んでいますし、この前テロがあったイギリスでは9.11後に反テロ法を制定してランカシャーで爆破テロ実行犯を未然に拘束したりもしているわけです。
今回の自爆テロ犯の特定も早かったですね、流石ホームズやジェームズ・ボンドを生んだ国、スコットランドヤードは流石だと感心していたらそうではなくて、反テロ法と同時に町中に監視カメラを大増設したらしくて、その映像が特定の決め手になったとか。
日本では歌舞伎町に監視カメラをつけるか否か-しかも英国のように2500台とかではなくわずか50台程度-で揉めに揉めたわけですが、まぁ私としては狡猾で執念深いジョンブルの執念を見たような気がしましたが。
まぁ我が国はと見てみるとゴミ箱撤去したりとかまぁノーテンキというか情けないというか・・・

そもそも与党と野党第一党が今国会提出で合意してたんですから、例え民主党が郵政民営化には反対でもこう言う国家安全保障の根幹に関わることは「それはそれ、これはこれ」でやればいいわけで、郵政が反対だからこっちにも影響が出るってのは「次期政権党」を標榜する党のやることなのかと首をかしげます。

しかしまぁ
「MD」参院委可決 統合幕僚監部を新設 今国会成立へ 7月15日3時3分 (産経新聞)
 弾道ミサイルに対処するミサイル防衛(MD)で、迎撃手続きを定める自衛隊法改正案が十四日、参院外交防衛委員会で与党の賛成多数で可決された。陸海空三自衛隊を一元的に運用する「統合幕僚監部」の新設(平成十八年三月予定)のための防衛庁設置法改正案も可決。二十日の参院本会議で可決、成立する見通しだ。
 MDに関する自衛隊法改正案は、不審船などに対する海上警備行動を定めた八二条に迎撃手続きの規定を新設。(1)発射の明確な兆候がある場合、防衛庁長官が首相の承認を得て現場指揮官に迎撃を命令(2)発射実験の可能性があるといった程度で明確な兆候とはいえない場合、長官はあらかじめ迎撃命令を出しておき、指揮官が「緊急対処要領」に沿って迎撃-の二類型を明記。迎撃後の国会報告も義務づけた。
 委員会では、迎撃命令を出した場合に遅滞なく国民に公表し、説明責任を果たすことなどを求める付帯決議も採択した。
 また、大野功統防衛庁長官は委員会で、来年度から日米で共同開発に入る次世代型の迎撃ミサイルを第三国に供与することについて、「場合によってはあり得る」と述べた。日本の技術を組み込んだミサイルが米国経由で第三国に移転される可能性もあるとの認識を示したもので、移転の際は米国と交換公文を結ぶなど慎重に判断する考えも強調した。
■こっちは着々と成立に向け進んでいるようなので一勝一敗というところでしょうか。

まぁ結局は農耕民族と狩猟民族の差というところに集約されてしまうのかもしれませんね。





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Last updated  2005.07.20 20:14:04
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背番号のないエース0829@ Re:【対馬丸】 「外間邦子」に上記の内容について、記載…
RENOU@ 再確認 反日な人たちは無知で反日やってるっての…
ナナシィ1190@ 流石 >もし、私が、ある国と私の考えが違う、…

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