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カテゴリ:考え事。
午後の紅茶レモンティ、焼酎のボトル、
小さなお皿に盛られたおばあちゃんの手料理。 仏前に座ると、懐かしいような、 不思議な感情がこみ上げてくる。 8月15日、お盆。 お盆で帰ってきているはずの、前の彼氏に手をあわせた。 家にお邪魔するのは、一回忌を迎えた3月以来。 私とちょうど入れ替わりで、彼の友人たち4人が帰っていった。 笑って私に、「あっきたきたー」なんて。 4人ともお葬式で出会った人たちばかり。 現在会うことはほとんどないけれど、 大切だった人が大切にしていた人たちだから、 私にとってもやっぱり大切な人たちだ。 これからも。 彼のお母さん、おばあちゃんが、いつものように暖かく出迎えてくれた。 3月以来の再会に、会話に華が咲く。 話していて何故こんなにも心がなごむのか、 こんなにもどんどんもっと話したくなるのか、 本当に不思議に思う。 でもそれはやはり、自分がかつて、 この人たちと家族になりたいと強く願っていたことが、 決して軽薄なものではなかったのだということなのだと思う。 未だに「こんなええ子を残してあの子は・・・」 と涙する二人を見て、複雑な思いを抱かずにはいられない。 家族というのは、全面的に、真正面から、 悲しみや辛さと向き合わなければならない。 毎日毎日、いるはずの彼はいつまでたっても帰ってこず、 あるのは遺影と小さな仏壇・・・ 現実から逃げて、時には彼と付き合っていたことすらうやむやにしたり、 気を紛らわせ、忘れることで、 私は悲しみや辛さから逃れてきた。 そんな私には、彼の家族にかける言葉が見当たらなかった。 また秋には、彼の妹も一緒に、温泉旅行に行こうねと約束をし、 地下鉄の改札まで送ってくれた彼のお母さんに、 電車の窓から大きく手を振った。 いつも、お別れするたびに思う。 やっぱり、逃げられないって。 こんなに大好きな人たちとの、彼の家族との関係は、 もはや切っても切れないものなのだろう。 切っても切れない何かから逃げようとするから、 余計自分の首をしめていたのかもしれない。 フラフラと半分自暴自棄に毎日を生きる私を、 彼は天国から見て、あきれているかな。 もっとしっかり、地に足ついて生きなあかんやんって。 「もっと強くなって、自分に自信を持って」って、 言ってくれてたもんな。 強くなれる日、くるかなぁ。 とりあえず、おととしの彼の全面的な協力があったにもかかわらず、 4年で卒業はおろか、5年の9月卒業も逃したことは、 心から詫びの気持ちをこめて、手をあわせておきました。 ほんと、ごめんね。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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