カテゴリ:71年英国
本当はミスアンダーストゥッドを出す予定でいたんだけどさ、奴らトラッドやってやがんの。 よって実はハイ・タイドのトニー・ヒルも在籍していたミスアンダーストゥッドは戯言レビュー行きです。サヨウナラ~ かわりに何を出そうかとちょっと考えて、ポール・ウィリアムスのテンペスト→テンペストと深いつながりがあるパトゥでいっか、てことになりました。 それにシンガーのマイク・パトゥが亡くなった1979年ってのは自分の生まれ年でもあることだしね…。(ホロリ) 70年の「パトゥ」に続く2作目。 面子はそれなりに豪華、レーベルはヴァーティゴでジャケはロジャー・ディーンと条件は整っているのに、聴き込んだ記憶がほとんどないです。 覚えているのはオリー・ハルソール(彼も故人)のやたら太い眉毛だけ。 それならいっちょ聴いてみるか! 思い出してみれば、私ってばマイク・パトゥのレア音源集(らしきもの)も買ってるのになあ。 彼の歌声は透明ではないけどダミ声でもなく、目の細かい紙やすりというかそんな感じ。 前評判からすると暑苦しい熱唱型シンガーかと思いきや、確かに熱唱はしてるけどさほどむさくるしくはないです。 部分的には「ひょっとしてこの人はわりとかわいく歌えたりもするんじゃないか!?」と思ったほど。 一方の楽器群はというと。 ギターが前面に出てきている時間、長いです。 きれいなトーンで弾いている…しかし通してきくと濃い。 フレーズは爽やかでも、粘っこく引っ張りまくるから濃くなっちゃってます。 そう、爽やかでありながらくどさも併せ持っているのです。 それはちょこまか登場するピアノにも言えることで、タッチは軽いんだけど決して軟派ではない不思議な感触。 全部の曲にゲジ眉氏が絡んでいるし、名シンガーを擁しつつギターとピアノがやたら主張しまくっている点を考慮してみると、このバンドの中心人物はオリーだったんでしょうかね? パトゥってバンド名だからもっとマイクのカラーが強く出ているのかと思っていたけれど。 おっと肝心の曲調論がまだだった。 ベースにあるのは確実にブルースとかそっち方面ですね。 ジャズもあるかな…でもブルースにしてもジャズにしても本格的に走ってはいなくて、影響先として感じ取れた程度。 ハード・ロッキンな面も覗かせているけどハード・ロックと言い切るには抵抗がある。 あー、すぱっと一言で言い表せるうまい表現が見つからない! とにかくね、引っ張ってます。 3分で終われる曲でもインプロかましまくって倍以上に引き伸ばすようなバンドです。 聴き込まなかった理由がわかったかもしれません。 本作を買った7年前はまさにメタラー絶頂期で、メロスピ等の速い曲をうひょうひょしながら聴いて喜んでいた頃。 矢継ぎ早に展開する曲を中心に聴いてたから、こういう「絶妙な間合い」が入った音楽が退屈だったんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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