カテゴリ:60年代英国
いつの間にやら選盤の基準が人脈になってます。 前回のアトミック・ルースターから、ヴィンセント・クレインのクレイジー・ワールド・オブ・アーサー・ブラウンに飛ぶのはベタ過ぎるんでジョン・ドゥ・カンがいたアタックをチョイスしてみました。 アタックならいろんなメンバーが揃っているから、次にレビューするアルバムの選択肢も増えるしね。 シンガーのリチャード・シャーマンを中心に66年にロンドンで結成され、68年に解散したアタックによる「マジック・イン・ジ・エア」はサイケでハード・ガレージでビート・ポップな作品。 契約を結んだ相手はシャロン・オズボーンの実父ドン・アーデン。 ソウル・システム名義で5を発表するも売れず、アタックに改名することに。 3の一部にビゼーの“アルルの女”のメロディを導入してみたり、4を聴いて驚いたジェフ・ベックが同曲を最初のソロ・シングルとしてリリースしたり(ベックさんしたたかですね)、7がジョン・ピールのラジオ番組のジングルに使用されるなど、興味深いエピソードがちらほら。 また、同じ曲を同時リリースしそうになった相手のバンドがシン(イエスのクリス・スクワイア&ピーター・バンクス在籍)だった、なんてこともありました。 先のベックの件とおなじく、アタックはまたしても発表を見送っています。 基底にあるのは上にも書いたようにビート・ポップの香り漂う「いかにもこの時代の英国」な音。 軽く汚いギターがゴリゴリしててかっこいいんですよ。 時折木管も使っていて、誰が書いてるのかは不明だが曲のセンスは良いです。 ただし音質はあまり良くありません。 覆面バンドのファイヴ・デイ・ウィーク・ストロー・ピープルからアンドロメダを経てアトミック・ルースターに加入するカンの他に、マーマレードのアラン・ホワイトヘッドもいます。 後にナイスを結成するデイヴィ・オリストは結成メンバー。 しっかしこのジャケは思いっきしビートルズだわね。 どうやら長いこと埋もれていたアルバムのようで、初レコ化は90年、CD化は92年みたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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