カテゴリ:73年英国
ピップ・パイル(去年の夏に死去)の在籍していたバンドをと考えて、デリヴァリーでもよかったんだけど、全員が「7イヤー・イッチ」に参加していたハットフィールド&ザ・ノースを取り上げることにしました。 ハットフィールドの代表作といったら2作目の「ロッターズ・クラブ」がどこでも有力候補となっているけど、私はこっちの1作目の方が好み。 2作目は難解さが増しているように思えるんだよね。 もっともそれはどうでもいい授業はサボりまくっていた学生時代に感じたことだから、真面目に働いている今はまた違った感想を抱くかもしれません。 キャラヴァンのお陰か私はリチャード・シンクレアに対して心のどこかでポップス職人と思っている節があります。 中低音が滑らかな歌声は美しいし、作る曲も小難しさはそんなにないような気がしまして。 ま、彼の曲は一部しか聴いていないからあくまでも自分の中での勝手なイメージなんだけどね! それにしてもこの曲名は… 2曲目の括弧内、そのままの意味に捉えちゃっていいの? それとも何か裏の意味でもあるのか? この人たちスカトロマニアなのだろうか…とかなり悩みましたよ。(いや面白いからいいんだけどさ) 件の2、こんな副題付けといてジェントルな歌声と甘美なギターが最高なんですよ。 30秒ちょっとで2が終わり実はドラミングが高速な3、そしてこの時すでにドラマー生命を絶たれてしまっていたロバート・ワイアットがスキャットで高音を惜しみなく発揮する4と、曲間が途切れることなく全部つながっています。 2のメロディは12でもう一度登場してくれるのがまた嬉しい♪(副題はまたしてもすごいことに) クレジットにはないけどワイアットの声は4以外にも登場してますね。 10分の5と9分近い9以外は皆2~3分のものばかりで、親しみやすいタッチの小曲がくるくると登場してきます。 お子様の声とフィル・ミラーのちょいと汚い音色のギターが同居していたりとなかなかに愉快なアレンジです。 3人の女性による幻想的なコーラスもいいし、ヘンリー・カウから出向いてきたジェフ・リーによるラッパも妙味。 ジャケは薄暗いピンクの空が幻想的かと思いきや、そこには裸の男達がぎゅう詰めになっていてごちゃごちゃしたものが苦手な私には軽く拷問。 そういや1~2年前に再結成来日公演やったんだっけ。 チケットが高くて手が出なかったのと怖いもの見たくなさで行かなかったけど。 ピクシーフォンってなんだろ?とぐぐってみたら、60年代から70年代にかけてイギリスで売られていた子供向けおもちゃでピアニカに似ているらしい。 カンタベリーというとなんとなく小難しそうなイメージを抱く人も多いかもしれませんが、本作はそういうことはないので安心してね。 ジャズ・ロックと演劇的要素を持つポップス感覚がうまいこと融合しています。 なお16と17はボーナストラック。 ハットフィールド&ザ・ノース公式 フィル・ミラー公式 ピップ・パイル公式 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月12日 18時14分58秒
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