カテゴリ:72年英国
はーいはいはいはい。 ストーン・ザ・クロウズでギター弾いてたレス・ハーヴェイの10歳上の兄者を出してみるよ。 アレックス・ハーヴェイはスコットランド出身で、音楽シーンに目立って登場し始めるのは60年代前半みたい。 そのうち70年代に入るとセンセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドを組むことに。 本作はSAHB名義での1作目。(たぶん…) その他のメンバーはのちにナザレスに行くザル・クレミンソン、ロリー・ギャラガーと行動を共にすることになるテッド・マッケンナ、マイケル・シェンカーのバンドに行くクリス・グレンなど。 マッケンナ姓の2人は親戚です。 確か叔父(エディ)と甥(ヒュー)の関係だったんじゃないかと。いや、いとこ同士だったかなあ。 さらにスコットランド・フォーク・シーンの可憐な歌い手メイ・マッケンナも彼らと同じ一族。 ダブリナーズでバンジョー弾いてるバーニー・マッケナは無関係と思われます。 冒頭からかなり泥臭いブルースで、なんだなんだと思ったらリッチー・ヴァレンスのカバーだったわ。 カバー曲をタイトルトラックに選ぶのも愉快だなあ、なんてのん気なこと思ってたらさ、続く2もヘヴィ・ブルースなの。 この官能的なギターはアレだ。 ルーサー・グロヴナーみたいだ。 3になるとブルージーさは引っ込み、ハードロッキンな芽が出ました。 縦ノリリズムでピアノもウキウキ、ギターはやっぱり弾き倒し。 この単純明快なリフかっこいいなー。 無駄に色っぽいブルースもあればガッツィーなロックンロールもあって… 8は古い時代のミュージカルナンバーみたい。コーラスが楽しいよ。 わりかしハードめだけどシンプルなサウンドはどの曲にも共通しています。 4ではホーンを導入した組曲まで披露、ジャケでは横縞のダサいシャツを着てしまっている三十路のアレックスもやるときゃやる男なのです。 アレックスはなんとなく鼻にかかったようなハスキー声で、高音になりきっていない辺りの音域で本格的じゃないシャウトをしているような歌い方。 決して美声ではないし声ファンになるような人でもないんだけど、曲がかっこいいからなのか惹かれちゃうんだよね。 最後の曲、冒頭のギターがバッジーの“ブレッドファン”そっくりなんすけど。 悲しいことにハーヴェイ兄弟、2人とも故人。 兄は82年に心臓発作で47歳になる直前に死去、弟はそれより10年前の72年、感電事故により27歳で亡くなってるよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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