青空にまっすぐ白い雲を引っ張って宇宙に向かって一直線の予定の、
国産ロケットイプシロンの打ち上げは寸前まで行って中止で延期になり、
残念ですが失敗した訳ではありませんので、楽しみが延びたと思うしかありません。
毎日新聞の3面社会欄に風知草なるコラムがありまして、
いつも時事を掘り下げたり新聞社ならではの切り口で、
興味深い記事が楽しめるコンパクトなコラムです。
今回の小泉元総理の談話は中々シニカルで、実にタイムリーでして、
原発についての小泉流の持論でしたが、実に分かり易く、
この記事の内容は、一般的にも共通理念としても差し支えない、
政治家としての見識はいささかも衰えていないと思われます。
現役総理時代の行動や小泉語録には辟易としたものですが、
言いたい事が言える立場になると、時節に沿う話が出来るようです。
とは言え彼が議員時代は銀行族と呼ばれる立場であり、
銀行業界を慮る行政改革の旗振りであったのも事実であり、
郵政改革ほどの情熱を社会保障には全く省みなかったのも事実です。
イジワルな見方をすれば電源業界に遠慮しなくて良い立場と言う事です。
この電源業界が多岐に渡る業界に影響し、
原発の建設などに至っては土木・電気・機械などほとんどの産業に及びます。
ですので電源族が発する原発のインチキなコストがまかり通る訳でして、
この事を恥ずかしいとも思わない政治が後押ししているのも事実です。
コラムの内容はほとんど正しいと言って差し支えなく、
原発推進・再稼動の半ば恫喝のような原発依存経済は、
ナチスの頃と変わらない政治家のウソが今でも平然と横行しています。
違うと言うならば最初に決めるべき最終処分を常に先送りしている事こそを、
真正面から論じて負担なりコストの料金算入を提示するべきです。
推進・再稼動論者はコラム文中の満州依存に重なり恥ずかしい気がします。