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カテゴリ:ご陽気な日常ネタ
友人Nとファミレスでランチ。
注文して待っている間、後ろから話し声が聞こえた。ちょっと振り返ってみると、二十代前半の男女が座っている。カップルかと思ったが、どうもそうじゃないらしい。 「久しぶりやなぁ」 というセリフが聞こえ、お互いの近況を話し合っている。 Nとは店に来るまでの車中でさんざん喋ったので、お互いちょっと休憩状態でボ~ッとしていた。 「なにそれ!」 急に後ろの女の子が声を荒げた。 ・・・ん? 「そうやねん。付き合って2年やで。それやのに、好きな男ができたから別れてって」 男の子が呆れた風に言う。 ・・・んん? 「私、○○くん達、このまま結婚すると思ってたわ」 「俺も考えてはおったんやけどな」 ・・・それで? それで? どないしたん!? どうも、この男の子が付き合っていた彼女が、急に別れてくれと言ってきたらしい。会社に好きな男性ができて、そっちの方がいいと言うのだ。 しかし、どうしても納得できなかった男の子は、数日後、やり直せないかと電話をしたそうだ。でも、彼女は首を縦に振らず・・・。 「そのまま、今も連絡取ってないの?」 女の子の質問に、男の子は答えた。 「それがな、2ヶ月ぐらい経って、あいつから連絡あってん」 「何で?」 「俺とやり直したいって言うねん」 ・・・何じゃ、それ。どういうこと!? 彼女が彼氏を捨てる原因になった会社の男性、それが海外転勤になり、そう簡単には会えない状況になったそうなのだ。すると、彼女は寂しくてしょうがない。寂しいからよりを戻してほしいというわけだ。 「はあ!?」 話を聞いている女の子が、思わず大きな声を出す。私も同時にそう言いそうになったわ。 「わけ分からんやろ」 男の子が溜息混じりに呟く。 「勝手すぎるやん、ようそんなこと言えるなぁ! それでどうするん?」 「返事してない」 ふ~ん。まだ、その彼女に対する愛情が若干残ってるみたいやなぁ・・・。未練がなかったら、「ふざけんな!」って突き放せるはず。でも、人を都合良く使うような子は、またいつか同じことするよ。やめとき~。 「なあ! なあ!」 ・・・聞きなれた声が聞こえる。 正面を見ると、Nがこっちを睨んでいた。 「何? 呼んだ?」 「こっちの話、聞いてる!?」 「・・・あ、全然。全く聞いてない」 「あのなぁ・・・!」 ちょっとマジ怒りしている。小声で話し掛けた。 「後ろの男の子いてるやん? 彼女に急に別れてって言われてさぁ」 「・・・」 「好きな男ができたからって理由なんやけど、ふざけた女でさ」 「・・・」 「・・・」 「・・・それで?」 Nが食いついてきた。 「気になるやろ?」 私がニヤ~ッと笑って話を続けようとした時、Nの視線が私から外れて高い位置に移った。 「あのぉ」 背後で男の声。振り返ると、その渦中の男の子が私を見下ろして立っているではないか! 「どわっ! なっ、なっ、何でしょう!!」 こっちの話が聞こえてたのか!? マズイ!! 引き攣る私に、きょとんとしてる男の子。 「カバン、落ちてますよ」 「はい?」 見ると、横に置いていた私のカバンが床に落ちていた。 「あ? ははは、どうもどうも」(汗) 店を出て行く男女を見送って、Nが一言。 「他人の話に耳ダンボにしてるから、挙動不審になるねん」 「そうですな、すんません」 「完全に後ろの話に聞き入ってたやろ」 Nの問い掛けをよそに、私の頭の中では、 「ううむ、あの2人はこれから何処に行くんやろう。これがきっかけで、くっつくやもしれん。女同士知り合いやから、ちょっとした修羅場になるか。いや、その浮気女が酷い思いしても、同情の余地なしやな」 なあんてことが渦巻いていた。 「人の話、聞いてんのか!?」と、Nの声。 「ん? ああ、うんうん」 「じゃあ、よろしく~」 「・・・へ?」 「今日のランチ代出してくれるんかって聞いたら、さっき、うんうんって言うたやん」 ・・・勘弁して下さい~。私が悪ぅございました(泣) 集中力も注意力も散漫って、学生時代から知ってるやんかぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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