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テーマ:好きなクラシック(2328)
カテゴリ:ご陽気な日常ネタ
大阪の中心部に、「御堂筋」という道幅44m、4kmもの距離を南北に貫く道路がある。普段は交通量の多い道だが、国際マラソンやパレード等のイベントによく利用される。 そこで大阪フィルハーモニー交響楽団が「大阪クラシック」というイベントを催すというのだ。 9月3日から1週間、御堂筋沿いのデパートや喫茶店、企業のショールーム等を会場に、大フィル団員らが演奏会を開く。スタバの店先でラルゴが、そごう心斎橋本店でクラリネット五重奏曲が、竹中工務店のエントランスでチェロ協奏曲が聴けるという。 発案者は、大フィルの音楽監督でもあり指揮者でもある、大植英次氏。 素晴らしい経歴の持ち主で、世界から注目を集める指揮者の1人。広島生まれながら、「日本を、大阪を、世界に誇る音楽の都にしたい」という夢を持っている。 そんな彼が今年の4月、大フィルを率いて大阪城公園野外コンサートを行い、1万人近い聴衆を集めた。テレビでも放映されたが、子供もOKの気楽な、それでいて質の高いコンサートだった。 気軽に本物のクラシックが聴ける環境。 海外旅行をすると、美術館や公園で思いがけなくクラシックの生演奏を耳にする。交響楽団の練習場では、わざわざ道路沿いのテラスで演奏して聴かせてくれる。クラシックが身近にあるのだ。 日本でこういうのに出くわしたことはないなぁ・・・と思って早や数年。 大植氏がとうとうやってくれた。 そして思った。 母が元気なら、この1週間は朝から晩まで、御堂筋に通い詰めていたことだろう。 今は背もたれの高い、首を固定する車椅子に乗せてもらって、15分ほどの院内散歩がせいぜいだ。 残念だが、御堂筋まで連れて行くことはできない。 けど、咳払いさえ憚られたクラシックが、大植氏のおかげで、お茶を飲みながら聴けるほどの距離に近付いてきた。 いつか、病院のエントランスで、病棟のロビーで、一流のクラシック演奏が聴けるかもしれない。 その時は、何としてでも母を特等席に座らせてあげたいと思う。 最後まで読んで下さって、有難うございます。
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