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テーマ:介護・看護・喪失(5319)
カテゴリ:母のこと・介護
母の尿管には、カテーテル(管)が挿入されている。 これは、患者自身の意志で排尿できない場合、尿管に挿入して膀胱から尿を排出するためのもの。 管はベッドサイドの袋に直結されていて、どんな色の尿がどれぐらい出ているか、すぐ分かるようになっている。 母は片方の腎臓があまりちゃんと機能していないので、排尿は気になる材料なのだ。 で、ある日、その袋を見てぎょっとなった。 尿が紫色なのである。 血尿だったら赤、もしくは茶色だけど、それを通り越して思いっきり紫なのだ。 この異常に病院スタッフが気付いてないわけがない。けど、何の説明もない。 患者の扱いも家族への報告も、とにかく懇切丁寧な病院だから、おかしければ必ず連絡なり説明なりあるはず。 腑に落ちないまま病院を後にすること数日。 でも、やっぱり気になるから、たまたま尿のチェックに来た看護師に聞いた。 「すいません、この凄い色、腎臓がどうにかなってるんでしょうか」 「いえいえ、おしっこは綺麗な色のが出てますよ」 「でも、これ・・・」 袋を指差す私に、「ああ、そうか」という表情の看護師。 「これね、尿と一緒に排出される薬剤と、袋の成分が反応して変色するんですよ」 「え、そんなことがあるんですか?」 「私も最初は驚いたんですよ。でも、見て下さい、ここ」 そう言われて、母のパジャマの裾から出ている管を見ると、その中に留まっている尿はちゃんとした色である。 袋の中に落ちて時間が経過すると、変色するらしいのだ。 今はその化学反応が日常茶飯事になってるから、看護師もこうして笑顔で解説できる。 けど、国内で初めて変色が認められた時は、さぞかし慌てたに違いない・・・と、勝手に想像する私。 薬剤って、思ってる以上に尿中に排出されるようだ。 麻薬使用者やアスリートのドーピングに、血液ではなくて尿検査を行うのに合点がいった。 いやぁ、勉強になりましたわ。 最後まで読んで下さって、有難うございます。
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