|
テーマ:介護・看護・喪失(5321)
カテゴリ:母のこと・介護
結論から言うと、やはり寝たきり患者の結石に対する治療法はないらしい。 本来ならば、「超音波破砕」というのが選択肢の一つにある。 これは簡単に言うと、水槽に浸かっているだけで超音波照射で石を砕いてくれるという、無痛で傷もつかない、結石治療の救世主と言われる方法。以前、母が酷い尿路結石を患った時、これの世話になった。 しかし、専門医曰く、 「お母さんが繰り返し熱を出すというのは、結石がいろんな菌の巣になってるんです。 その石を破砕すると、菌も一緒に飛び散ります。 辛い言い方ですが、そうすると全身に菌が回って、死期を早めることになります。 だから、寝たきりの方の結石には何もできないのが現状です」 こう言われることは、何となく予想はついていたが。 淀んだ尿を出すために更なる排尿を促すよう、利尿作用のある薬を投与するのはどうかと聞いてみたが、意味はないと言われた。 免疫力が上がれば良いが、このままだと弱っていくのを待つのみという感じだ。 2日前にも書いたが、私は漢方製剤を調べていた。 漢方薬局にメールや電話で問い合わせをし、親切に教えてもらった中、結石を溶かす可能性のある漢方製剤「ウロカルン」の存在を知った。漢方は医療保険適用外が多いが、これは適用される。 これを専門医に伝えたが、漢方は全く頭にないようだ。 私は、結石を溶かす確立が100%の薬を求めているわけではない。臨床実験でいくらか溶けたのなら、ダメ元で試したいだけなのだ。 溶けないなら仕方ない、溶けたならラッキー。賭けみたいなものだ。 しかし、全く話にならなかった。 結石が病原菌の巣になっているというのは勉強になったが、それ以外は時間の無駄という感じだった。 Fドクターが私に同行すると言ってくれた日、 「もし行けなかった場合、向こうの先生から電話もらえれば詳細を話すから」 と言われていたので、それを専門医に伝えた。 すると、 「今日は僕一人だし、外来が立て込んでますから、お返事は郵送します」 と、つれない返事。 治る見込みのない患者の話を長々としたところで意味がない、という風に取れたのは、私の思い過ごしだろうか。 その足で母の病院に行くと、看護師さんが何人も、「今日、行ってきたの? どうやった?」と聞いてくれた。 対処療法がないこと、漢方製剤は相手にされなかったことを話すと、みんな顔を曇らせた。 現場で働く彼女達だから、医療の限界は分かっているはず。 しかし、私と母に何か光明が見えるのではないか、と、淡い期待を抱いていてくれたのだろう。 後日、Fドクターと話す時、改めて漢方製剤を頼んでみようと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|