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テーマ:介護・看護・喪失(5319)
カテゴリ:母のこと・介護
それ以降は特に目立った快復はなく、意味不明の声を上げ続けている。 多いのが、「あんびゃー」「いあー」って言葉。 何が言いたいのか、何を意味するのか、さっぱり分からん^^; コミュニケーションを取るのは至難の業だが、何でも訓練が大事だろうから、 私が行った時は必ず「1、2、3、4、5」と「あ、い、う、え、お」を言わせている。 特に調子が悪くない限り、本人なりに発声しようと、私に続いて一所懸命口を動かす。 当然のことながら、ちゃんと言えないし、どうしても声として出ない部分もある。 けど、継続は力なり、だ。 で、今日。 1時間ほど病室にいて、そろそろ帰る時間になった。 「お母さん、今日は帰るわ。また来るからね」 手を握って私がそう言うと、母の口から言葉が漏れた。 「だいじょうぶ」 ・・・・・・え!? 勿論、不明瞭ではある。 音としては、あいよううに近い。 でも、確かにそう聞こえたのだ。 「今、"大丈夫"って言うた?」 すると、母は頷いて、もう一度"だいじょうぶ"と(らしき言葉を)言った。 「凄いやん! 言葉がちょっとずつ戻ってきてるやん!?」 母は何度も頷いた。 体調によって反応の差が顕著なため、今日はベラボーに調子が良かったのかもしれない。 でも、今まで不明瞭ながらも伝わる言葉といえば、 私の名前と「痛い」「バイバイ」ぐらいだったのが、 そこに「大丈夫」というのが加わることになったのだ。 思ったことが声になり、それが相手に伝わるというのは、 今の母にとって、この上ない喜びだろう。 多くは望まないが、とにかく言葉さえ戻ってくれれば・・・。 私の変わらぬ願いだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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