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分太郎の映画日記

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2007.05.03
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 市川雷蔵主演による、定番時代劇の映画化。
 元ネタは歌舞伎や、春日八郎による昭和29年(1954)のヒット曲「お富さん」でも有名な(ってこの曲のヒットは私の生まれるかなり前だが)、お富と与三郎の物語。
 監督・脚本は時代劇では定評のある伊藤大輔、撮影は名カメラマンの宮川一夫。
 東京・池袋の新文芸坐にて開催中の「市川雷蔵変幻自在」にて鑑賞。併映は『弁天小僧』。

 『切られ輿三郎』(切られ与三郎) 評価:☆☆☆

 タイトルはDVDも含めて『切られ与三郎』と表記されることが多いが、映画では旧字を使用していたので、それに準拠する。

 元の話が歌舞伎であるためか、展開がもたもたしているし、カメラワークもキレがあるとは言いがたいが、市川雷蔵の立ち回りを大画面で見られただけでも、個人的には大満足。
 どこか哀愁を帯た表情に、一つ一つの所作がぴしっと決まっている様は、女性ならずとも夢中になるのはよく分かる。とくにラストシーンは本当に惚れ惚れとしてしまった。

 中村玉緒が悪女役を演じるのは珍しいのではないかと思うが(それほど出演作を見てはいないが)、結構(個人的には)意外性があって、はまっていたと思う。
 お富さんの淡路恵子は、元々悪女っぽい顔付きだと思うので(失礼)、出てきたときから何かある雰囲気が漂っているのが、ちょっとマイナスか。
 女優陣のなかでは、富士真奈美の一途なおきゃんな感じが良かった(出番が少ない割には、美味しいところをもっていっていることもあるが)。

 ストーリーや演出など、決して万人にお薦めではないが、市川雷蔵という不世出の俳優の演技を味わうには、悪くない作品だと思う。


【あらすじ】(ネタバレあり)
 江戸のろうそく問屋“伊豆与”の総領養子・輿三郎(市川雷蔵)は、得意の三味線を抱えて歌舞伎の舞台裏に道楽勤めをしていた。自分が養子に迎えられた直後に、実子のお金(富士真奈美)と与之助が生まれたために、自ら家を出ていた。病床の父・与左衛門(香川良介)は、輿三郎に家督を譲るつもりであったが、妻のお菅(村田知栄子)は大阪から縁つづきの油商・山城屋多左衛門(小沢栄太郎)を呼んで、与之助が跡目をとるように画策していた。それを知った輿三郎は、兄に家に戻ってきてほしいというお金の願いをよそに、一人旅に出てしまう。
 ところ変わって木更津。輿三郎は、三味線が取り持つ縁で、料亭のお女将・お富(淡路恵子)といい仲になっていた。お富を囲っている網元・源右衛門(潮万太郎)が旅先から帰ってきたために、逃げ出すが、源右衛門の子分に見付かってしまい、輿三郎は全身に刃物で傷を受けた上、簀巻にされて海へ投げ込まれてしまう。
 瀕死のところを、田舎まわりの女歌舞伎の一座に助けられ、座頭のあやめ(大和七海路)、女役者のかつら(中村玉緒)から好意を寄せられた。しかし、一座の借金がかさんでいることを知ると、出奔してしまう。
 一年後、輿三郎は偶然、湯の町でかつらに再会する。彼女は、借金のかたに、大貸元・佐々良三八(寺島貢)の妾になっていて、自分をつれ出してほしいと頼む。二人で逃げ出そうと三八らと切りあいになる。騒ぎを駆け付けてきた同心たちに、そして三八の子分らに、自分は騙されただけですべては輿三郎のせいだと訴える。怒った輿三郎はかつらを刺して牢につながれるが、その夜、脱獄した。関八州のお尋ね者になり、三八一家の子分たちに追われる身となった彼は、お金の安否を気づかって江戸に帰ってきた。
 “伊豆与”は、山城屋を後見役とするお菅に切りまわされ、17歳のお金はお城のご用商人係・飯沼左門(原聖四郎)の元へ妾に出されることなっていた。輿三郎は、同じ安宿の蝙蝠ノ安五郎(多々良純)を誘って、多左衛門の別邸に乗り込むと、意外にもそこにいたのはお富だった。安五郎の手前、小判の紙包みを受けとるが、戻ってきた輿三郎は、お富にお金を救いだす手助けを頼み込む。しかし、お富に欺かれ、また仲間の蝙蝠安の密告で、三八の子分とご用提灯の群に追われることになってしまった。
 “自分が捕まれば、兇状持ちの妹として左仲との話も壊れる”と決意した輿三郎は、お源の手引きで、神社の境内でお金に再会する。お金の「私はお兄さまがずっと好きでした」との言葉に衝撃を受ける輿三郎。しかし、あくまでも妹の幸せを願う彼は妹の言葉をこばみ、その決意の固いことを知ったお金は、自害してはてる。「お金、お前は俺ひとりのものだ」と呟くと、輿三郎はお金の亡骸を抱いて、海の中へと入っていくのであった。


『切られ輿三郎』

【製作年】1960年、日本
【製作】大映(京都撮影所)
【監督・脚本】伊藤大輔
【撮影】宮川一夫
【音楽】斎藤一郎
【出演】市川雷蔵、淡路恵子、富士真奈美、中村玉緒、大和七海路、香川良介、村田知栄子、浦辺粂子、小沢栄太郎、潮万太郎、多々良純、小堀阿吉雄、嵐三右衛門、山路義人、寺島貢、尾上栄五郎 ほか


DVD

自著
『雷蔵、雷蔵を語る』

村松友視著
『雷蔵好み』

『市川雷蔵出演映画
作品ポスター集』

山根貞男著
『完本市川雷蔵』





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最終更新日  2007.05.10 13:45:49
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