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カテゴリ:外国映画(アメリカ)
たぶん『E.T.』の昔から、何となくドリュー・バリモアが好きである。
決して美人ではないし(というとファンの人には怒られるかな)、華がある訳でもないが(さらに怒られるか)、あのふっくらした幸せな佇まいの中に何とも言えない寂寥感がある感じがするあたりが惹かれるポイントだったりする。 なので、たぶん彼女の劇場公開作品はたいてい映画館で観ている(と思う)が、本作も彼女が出演という一点で映画館に足を運んだ。4月に公開された彼女(とヒュー・グラント)の主演作『ラブソングができるまで』が傑作だったので、ちょっぴり期待しながら。 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて公開初日(2007/6/23)に鑑賞。 『ラッキー・ユー』 評価:☆☆ うーん、ドリューとエリック・バナのラブコメかと思っていたら、エリックとロバート・デュバルの父子ものでした。いや、きちんと事前に情報を仕入れていかない方が悪いのだが……。 ラブストーリーとしてみてしまうと、女性の造形がステレオタイプに過ぎることと、今ひとつ会話の妙や感情の機微が描かれておらず、非常に中途半端な感じがする作品だ。 正直ドリューが居なくても、結局は話は成り立ってしまう感じであって、ちょっと事前の期待とはすれ違ってしまった感じ。 とはいえ、その父子(をテーマにした)映画としてみると、それなりの出来。父親に反発しながらも、同じポーカー・プレイヤーの道を歩む息子。その父子がポーカーの世界選手権の決勝戦で戦う場面が、この映画のクライマックスだ。 エリック・バナのいわゆるポーカー・フェイスの縁起も悪くはないが、とくにロバート・デュバルの演技が絶品もの。 二人が母親の指輪を“かた”にポーカーに興じるあたりの丁々発止のやりとりでは、完全に主人公のエリックを喰ってしまっていた。 たぶん一層のこと、ドリューの役柄をなくしてしまって、ポーカーをめぐる父子の対立(と和解)にしたら、監督が『L.A.コンフィデンシャル』のカーティス・ハンソンなので、もっと面白い話(ちょっとした傑作)になったのではなかろうか。 (少なくともゴルフ場のシーンは余計だったような気がする。) 肝心の世界ポーカー大会は、その父子と女性一人を除けば、実際の出場者(プレイヤー)たちを集めたというだけあって、迫真の雰囲気で見所は十分。 ただ欲を言えば、あれやこれやの末に予選に出場することになった主人公な訳だが、その予選自体のゲームをしっかりと描くべきではなかったか。まぁ、話の作りとして、ポーカーの駆け引きでそんなにたくさんの場面を描けるわけではないだろうが、何かあっさりと通過してしまった印象が強く、その後の決勝戦でのギリギリの駆け引きが薄っぺらい感じがしてしまった。 ちなみにポーカーのルールは、今年の正月映画『007/カジノ・ロワイヤル』でも出てきた、テキサスホールデム。日本ではあまり馴染みがないと思うし、正直なところ、007を見ておいて良かったと思った。 映画の中ではほとんど説明されないので、ルールをあらかじめ知らないと、正直、何をやっているのか、何が勝負なのか全然分からないのではなかろうか。 逆に、それだけ(世界では)テキサスホールデムが一般的ということでもあるだろうか。 ということで映画的には可もなし不可もなしというところか。 私のようにラブコメを期待していると肩すかしを食うことは間違いないが、ポーカーが好きだったり、ラスベガスが好きな人にはお勧めかも。 また、それぞれの役者のファンは、見ておいても悪くはない作品だとは思う。 『ラッキー・ユー』 LUCKY YOU 【製作年】2007年、アメリカ 【配給】ワーナー・ブラザース映画 【監督・脚本】カーティス・ハンソン 【脚本】エリック・ロス 【撮影】ピーター・デミング 【音楽】クリストファー・ヤング 【出演】エリック・バナ(ハック・チーバー)、ドリュー・バリモア(ビリー・オファー)、ロバート・デュバル(ハックの父:LC・チーバー)、デブラ・メッシング(ビリーの姉:スーザン・オファー)、ホレイショ・サンズ(ギャンブル依存症:レディー・エディー)、チャールズ・マーティン・スミス(ハックに出場料を貸す:ロイ)、ジーン・スマート(ポーカー・プレーヤー:ミシェル) ほか 公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/luckyyou/
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最終更新日
2007.07.12 21:01:02
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