河鍋暁斎 新潮日本美術文庫より
やっと出品完了。興味のある方はどうぞ。今日はまたまた大好きな絵師の一人 河鍋暁斎の画集のご紹介。新潮美術文庫 24本日は写真を撮りまくったため、多少ぶれておりますがご了承ください・・彼は、幕末から明治にかけて活躍したと言われる絵師です。7歳にして かの歌川国芳に入門、その後も狩野派の伝統的な画法を学んだり となかなかエリートな経歴ですが、酒豪で 反骨精神にあふれた人物であったようです。伝統的な絵ももちろんのこと、コミカルなタッチの戯画、風刺画などでも有名。こちらは、舞台 新富座の祝儀幕。二,三升の日本酒をあけたのちに一気に描かれたといわれています。しかもわずか4時間で。ちなみに 上の画像は一部ですが、実際には4m×17mの大作です。彼は よく大酒をくらってパフォーマンスしながら絵を描く事があったようです。泥酔して、千鳥足になっても 逆に筆は冴え渡ったそうな。私は今はお酒をやめておりますが、以前 マネをして大酒をくらい絵を描こうと試みた事があります。結果は 絵の上で爆睡 でした。このような奇行がよくクローズアップされる暁斎ですが、さすが絵の技術とセンスはすばらしいです。観世音菩薩図これも好きな作品の一つ。晩年の暁斎は、観音菩薩と菅原道真の姿を毎日描いたそうです。(新潮日本美術文庫 河鍋暁斎 より引用)さっきの妖怪図とはうってかわった繊細な体のライン、風になびく透き通った衣の美しさ。バックの滝から流れ落ちる 水のしぶきのみずみずしいこと。やっぱりスキルなくしてアレンジはできないんだな、と思います。その他にも、芳年ばりの残虐絵(彼は9歳の時 川で拾った生首を写生した、という逸話があります)など 魅力的な作品が満載です。本当はもっと作品が沢山載っている彼の画集が欲しいのですがちょっと安くなって12万円也。今は買えません。