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2017年11月03日
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カテゴリ:読んだ本
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【中古】 乙女の密告 新潮文庫/赤染晶子【著】 【中古】afb

作品自体は100ページないです。
昔はこれくらい薄い文庫本なら120円とかで売ってたけどなあ。
そういう薄い本を古本屋で探すと、背表紙にフタケタの数字が書いてあったりして、
少し前は90円とかで買えたんだなあ、とため息ついた。
40年くらい前の話ですけどね。

「乙女」とは京都の外語大学で、
ドイツ語スピーチゼミの授業を受け持つバッハマン教授が
自分の講義を履修する女子学生たちを呼ぶ言葉。
このドイツ人教授は大変厳しく、
乙女たちに「血を吐け」と
「アンネの日記」(ヘト アハテルハイス)を暗唱させる。
乙女たちが参加する
「アンネの日記」をテーマとした
暗唱と弁論のドイツ語スピーチコンテストまでの出来事。

さて、この「乙女」たち。
傍から見たら、
(自分のやっている恥知らずな事は棚に上げて、
もしくは、恥知らずとは気づかずに)
根拠のない噂話を
尾ひれをつけて吹聴し、ターゲットを仲間外れにする
(たいていこういうの、「イジメ」っていうよね)
そんじょそこらの「公害女」。

それを作品では
「真実とは乙女にとって禁断の果実だった。
それに手を伸ばした途端、乙女は冷静になる。
自らの本当の姿を知って恥じ入ることになる。」
と、女子の醜い生態の一つを「乙女」という言葉のイメージにふさわしい
持って回ったいい方で書いてます。

厳しいバッハマン教授の部屋からはいつも話し声が聞こえてくる。
そのお相手が講義を受講している女子学生のトップ、
麗子さまだと言う噂が流れる。
噂は瞬く間に広がり、麗子さまのスピーチの自主トレには
誰も参加しなくなり、麗子さまと周囲の間には
麗子さまをハブく冷たい空気が流れる。
でも、噂が信じられないみか子は自主トレに参加し続け、
とうとう真実を確かめようとバッハマン教授の部屋のドアを開ける。
バッハマン教授が話していたのは、女学生ではなかった。
真実を知ったみか子だが、
教授の部屋に居る所を「乙女」に覗き見されてしまう。
やがて「乙女」に密告されたみか子にもいかがわしい噂が流れる。

「アンネの日記」のスピーチコンテストが迫ったある日、
麗子さまは「アンネの日記」の中に「あたしの言葉」を見つけて失踪。
いよいよスピーチコンテストの日、檀上でみか子は「自分の言葉」を
発見する。
それは、密告され、噂を立てられ疎外されたみか子がたどりついた、
隠れ家に居ることを密告されてゲシュタポに捕まり、
強制収容所で死亡したアンネ・フランクの追い詰められた、
ユダヤ人であるが故の悲痛な真実の言葉だった。

日本語教授に授業時間にドイツ語の予習をするほど
真面目(?)で優秀な学生たちが集まってるせいかな、
教授と生徒の不倫関係にそんな反応するもんだろうか
きょうびの20代前半の女子はもう少しスレてるんじゃないかな、
と思いましたが。
川端康成の「乙女の港」なんて思い出す雰囲気でした。
(今どきは、上級生に「さま」付けもせんだらうと思ふ。)
「乙女の港」は
言葉遣いがお美しゅうございまして、軽井沢とか、夢の番とか。


【中古】文庫 ≪日本文学≫ 乙女の港 少女の友コレクション / 川端康成【中古】afb​​​





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最終更新日  2017年11月03日 10時28分49秒
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