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カテゴリ:久米の薬草
何やら雑用に追われて、しばらくパソコンに触ることも出来ずに過ぎてしまいました。小さな島は島中が知り合いと言っても言い過ぎではないので、冠婚葬祭その他もろもろの御用が、出ること出ること。
島は3年前、合併して「町」になりましたが、かって「村」であった頃、そう言えば「冠婚葬祭の取り決め何か条」みたいなものが、村議会・その他各団体のご推奨で、各戸に配布されていましたわ。 結婚式・・・円、お葬式・・・円、歳祝い・・・円と。冠婚葬祭時の包み金ですが、お付き合いがあまりに多いところですし、下手すると家計を圧迫しかねない回数ですので、こう言ったものが出来たのでしょう。 お話余談になっておりますが、先日から書き止まっていました「ノニ」のお話をしようと思ったんですの。 久米島新聞の平田さんからだったと思います。最初にノニという木を知ったのは、染色剤としてでした。字比嘉の「フクギ」に囲まれたお家に織機でショールを織っている方がいらっしゃるということで、平田さんと訪ねていきましたの。 オレンジ色の絹のショールで、透き通るような肌触りのきれいな布でした。あまりにきれいなオレンジ色でしたので、何で染めたのか聞いてみましたら、「これは奥武島(久米島の離れ小島・橋でつながっています)に生えているノニと言う木の根っこで染めたのよ」「海岸端にたくさん生えている、実の臭い植物の根っこ」という返事でしたの。 この時初めてノニのジュースも飲みました。当時、久米ではノニという木を知っている人は少なく、この木が万能薬としてとても貴重な植物であることをほとんどの人が知りませんでした。 たまたま、沖縄県の久米島地区「自然公園監視員」を承っていましたので、興味があって、奥武島のノニの調査をしましたの。 奥武島一帯、野生のノニの宝庫で、海岸沿いの藪の中は、いたるところノニが生え、熟すと白い宇宙人の卵みたいな実が、そこかしこに実っていました。とても臭いイヤなにおいなので、誰も取ろうと思わなかったと思います。根は地下を這って、地下根からもいたるところに子株が伸びていました。さすが「染色に使われるはず」と思えるほど、根を割ると地下根はオレンジ色で、一目で納得という感じでしたの。 この木が奥武島から、1年も待たずに消えたのは、テレビの「ノニに関する番組」の影響でした。スゴイ薬効があると報じられてから、瞬く間に、それこそ根こそぎノニが奥武島から消えてしまったのです。役場の「持ち出し禁止」看板もなんのその、今まで見向きもされなかった臭い木の実の植物が、島の人誰もが話題にするほどの有名な木になってしまいましたの。 ノニの苗木が園芸店で売られるようになり、誰もが1本はノニの木を持つようになってから、ノニのブームが少し和らぎました。島でも商業用に栽培する人も出始め、最近では島産のノニ茶も作られるようになりました。 その薬効は万病に通じ、特に糖尿・血圧等に、また火傷や擦り傷等に、睡眠障害・偏頭痛・アルツハイマー症・思考能力低下等に効き目があるといわれています。 お店でも、もちろん島内産(みそクッキーのしまふく・久米島深層水有限会社の2種類)をお出ししていますが、年配の方に好評ですの。 ノニ茶、たまにはいかがです? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年05月07日 02時21分11秒
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