|
テーマ:尾瀬大好き(582)
カテゴリ:山には花がいっぱい
尾瀬ではトリカブトに統一して解説しよう
尾瀬で「オゼトリカブトとオクトリカブトの違いはなんですか」と聞かれることがある。 オゼトリカブトは、オクトリカブトの変種で茎が直立し、上部が枝分かれして花がまとまって咲いているように見えるのが特徴。 オクトリカブトは、茎に沿って花を付け斜めに咲いている普通種。 沢沿いなどで見られる白っぽいジョウシュウトリカブトの3種類が主な尾瀬のトリカブト。 でも、尾瀬ボランティアのインタープリターが知ったかぶって話をして、分類の事は間違って話をし易いので、「よく分かりません」と答えることにしている。 それに、この質問をする人は自分で調べられる(知っている)だろうから大丈夫。 活動の時あえて話さないようにしている植物は、セリ科の植物と、ミズギクの分類。 よく解らなかったり、言葉で説明しきれない。 尾瀬で私に会っても聞かないでね(笑) ということでインタープリターらしいトリカブトのお話しから。 トリカブトは、トラマルハナバチやオオマルハナバチなどマルハナバチと受粉の契約を結んでいる。 トリカブトはマルハナバチの大きさに合わせて花の大きさを決めているのだ。 トリカブトは上から兜のような愕片、それを守るように両側に囲うように2枚の愕片 花の下正面に2枚の愕片が飛び出し、5枚の愕片で構成されている。 花を下から覗きこむと下側に沢山の雄しべが生えていて、毎日2本ずつぐらい雄しべを伸ばし花粉を放出していて すべての花粉を放出すると、雄しべを掻き分けるように雌しべが伸び成熟する雄性先熟。 トリカブト1 posted by (C)あっちゃん6331 下に付いた2枚の愕片がマルハナバチの着陸地点。 帽子の両側の2枚の愕片に導かれるように兜状の愕片の蜜腺に向かうが、マルハナバチにピッタリのサイズで侵入する時にマルハナバチの腹部に花粉が付けられる。 大きな虫は入れないし、小さい昆虫は兜部の蜜の扉を空けられない絶妙な形になっています。 トリカブト2 posted by (C)あっちゃん6331 トリカブト3 posted by (C)あっちゃん6331 下の方の花から序所に上の花へと吸蜜を進めてゆく。 同じ株では上の方が、開花が遅く雌しべが未成熟な傾向があるため、隣花受粉を防いでいる。 愕片が散り始める頃には、雄性先熟の様子が良く確認できる。 トリカブト4 posted by (C)あっちゃん6331 種はこんな形になります。 トリカブト5 posted by (C)あっちゃん6331 花と昆虫との契約は良く出来ているなと観察しながら感心してしまいます。 トリカブト(鳥兜) ●学名 : Aconitum ●科名 : キンポウゲ科 ●属名 : トリカブト属 ●名の由来 : 深山に生え花が古来の衣装である鳳凰をかたどった帽子(鳥兜・烏帽子)に似ているためこう呼ばれる。 ●花言葉 : 美しい輝き ●名の由来 : 深山に生え花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているためこう呼ばれる。 ●特性 : ・中部以北日本海側に分布し、高山の砂礫の草地に育成。 ・毒性は多くのアルカノイドを含み、毒性アルカノイドだけでなく強心作用を持つヒゲナミンも含有して薬草としても使用される。 ・ 日本には40種の本種亜種があり分類に苦慮すため、尾瀬の解説の通り、トリカブトで統一。 ・花は散房花序で紫色。 ・花期8月から9月。 ・ブス(不美人)の語源は、トリカブト(附子)によって中毒を起こし、神経毒により神経が麻痺し無表情になった表情を附子と呼んだことに由来。 ・2009.9.6山の鼻周辺で撮影。 PS.昨日は朝寝坊で更新お休みしました。 今回の尾瀬詣で、ボランティアの仲間から「ブログ見てますよ」との声を沢山頂きました。 いい加減なことは書けな気を引き締めています。 今週末、日曜日の夜は、山の鼻ビジターセンターの夜のスライドショーを私が担当します。 40分位話さなければならないので、パワーポイントと格闘中。 間に合うのかな? ------------------------------------------------------------------------------- 尾瀬の入り口戸倉温泉 「マルイ旅館」アットホームな雰囲気がお気に入り、トレッキングの疲れも大浴場で癒せます。 旅館専用の体育館もあり夏合宿にも最適ですよ。 みんなの尾瀬を みんなで守り みんなで楽しむ 身近な自然の中で生きものを見つけ、その体験を通して生命の大切さに気づき、豊かな感性を育む・・・ 私たち「赤城姫を愛する集まり」は、この貴重なヒメギフチョウがいつまでも赤城山に舞い続けられる事を願う者の集まりです このブログのホームに戻る お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[山には花がいっぱい] カテゴリの最新記事
|