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カテゴリ:育児
フランス人はトイレトレーニングだけは必死だ。哺乳瓶、おしゃぶり、ベビーカー、doudou(ベベさんが気に入って愛着を持った縫いぐるみなど)に関しては3歳4歳まで普通に使わせているのに、オムツだけは早く取ろうとするのはなぜだろうか。
また今度別の機会に書くが、哺乳瓶、おしゃぶり、ベビーカー、doudouは、大人のペースに子どもをあわせるために必須なツールとして、長らく利用される。 が、オムツは…。 オムツが3歳前に取れるか取れないかは、共働き家庭にとっては死活問題だ。なぜなら、フランスの幼稚園は私立公立を問わずオムツが取れていないと3歳を過ぎていても入れて貰えないからだ。そして、子どもを預けるのにはベビーシッターや保育ママさん代、送り迎えの人のバイト代など、当然お金がかかる。 公立保育園はコネでもなければ普通のフルタイム共働き家庭が第一子で入れるなどということはあり得ないし、公立保育園でもいろいろな補助や控除を使って、一月400ユーロぐらいかかるときく(世帯収入により枠があって費用も違ってくるが一番入れて貰えるタイプの世帯はこれくらい取られている、ということだと思う)。さらには、日本の保育園のように延長保育もないし、ストライキなどあればすぐ閉まってしまうので、親の片方が店員さんなど定時に帰れる職業でない限り、公立保育園だけでは間に合わず、おばあちゃんおじいちゃんなど助っ人を頼める人がいなければ、保育園にお迎えにいって家に連れ帰って親が帰ってくるまで子守りをしてくれるベビーシッターなどもプラスで雇わなければならない。 保育所では保母さんたちが時々憤っている。というのは、親達は焦ってどんどんオムツを外してしまうが、子ども自身はトイレトレーニングの準備が出来てないので、すぐ床を汚されるのである。 近所のクリーニング屋さんのおばさんは「うちの子はもうオムツ外してるのよ」といっていたが、その時その子は1歳7ヶ月だった。当時私は子どもの発達について全く知識がなかったから、なんとも思わなかったが、今考えてみると、「おそろしく早い」か「無理矢理オムツをとっちゃっただけ」のどちらかではないかと思う。(クリーニング屋さんだから、汚してもすぐにクリーニングできていいのかな?) 私自身も私の弟も、最初から最後まで布オムツだったにもかかわらず(*)3歳すぎまでオムツ離れしなかったそうだ。だから私は最初から布オムツを使って苦労する気はなかったし、トイレトレーニングに関しても、早く始めてそれだけストレスを抱える期間を長く持つよりは、3歳手前ぐらいになって狸さん本人が言い出してからでもいいかな、と思っていた。うちも別に余裕があるわけでなくフランスの多くの家庭と同様、一刻も早く共働きを再開しなくてはまずいのだけれども、自分にもできなかったことを狸さんに押しつけるのは気の毒だ。 (*)布オムツを使う人も多い日本では一般に布オムツのほうがオムツ離れが早いと言われているらしい。 しかしどうやら狸さんは私ほどオムツ離れが遅くなさそうな予感がしてきた。 赤ん坊は同じ音を繰り返す言葉のほうが教えやすいようで、私はずっとオムツを替える時に「ウンチ」と「カカ(フランス語caca=うんち)」の両方で狸さん(うちの赤子もうすぐ1歳7ヶ月)に話しかけてきたのだけれども、狸さんが言ったのは案の定「カカ」のほう。 1ヶ月ほど前からウンチをした時に「カカ!」と言いながら、そわそわとして、オムツを替える用のマットを出してきたりするようになった。時には、きれいなオムツを出して、マットの上に横になったりしている。 最近になって、狸さんが「カカ!」と言ってもウンチしてないときもあるので、「さては『カカ』といえば私が『なに、カカ? どれどれ』といって顔色を変えて(*)飛んでくるから、虚偽の申告をして私の注意を惹こうとしているのだな」思っていた。が、どうもちがったらしい。それに気づいたのは昨日あたりから。「カカ」といってから、口をキッと結んでちょっと力んだりして、一応ウンチする努力をしているのだ。虚偽申告とみえたのは、ウンチする努力が失敗した時で、これでもしウンチに成功していれば立派な「事前申告」だ。 (*)狸さんのウンチはまだ時々ソフトなこともあり、余り放置しておいて、その間に狸さんが動き回ってウンチが漏れたり、勝手にオムツを脱がれたりすると面倒なので。 考えてみると、自分がオムツ離れが遅かったからといって、自分の子も遅いとは限らない。とりあえず格好だけでもつけるために補助便座でも買ってみようかなと思った。アンパンマンがスイッチを押すとしゃべるという素敵な補助便座を日本から取り寄せたいけれども、フランスのO型便座に取り付けられるだろうか?情報おもちの方どうかお寄せ下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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