面接で聞きにくいこと
よく求職者の方から面接前に「こちらから給料のことを尋ねていいですか?」という質問を受けます。「当然です。聞きたいことがあったらこの際全部聞いてください。その前に何を自分で聞くか、何を私が代わりに聞くか相談しましょう」と私。何故こんな会話があるのかというと、企業側から給与の話しが全くないまま面接が進んでいき、終盤になって「そちらから何かご質問があればどうぞ」と言われるケースがあまりにも多いためです。もちろん面接まで至るずっと前に求職者の方に求人票で条件を提示、本人が納得したうえで面接になるので、企業側からみれば「求人票にちゃんと書いてたでしょ」ということになるのかも知れません。しかし、求人票を見ると、「月給175,000~230,000円」のように、かなり幅のある表記の企業がほとんどです。175,000円と230,000円では実に55,000円の開きがあり、働く方にとっては大問題です。絶対に確認しておかなければなりません。しかし求職者の方が心配するのは、「何か質問は?」と言われて、いきなり「給与はいくらですか?」と聞けばヤル気を疑われるのではないかということです。当然の権利として正確な賃金を尋ねているのにヤル気を疑われるとはなんとも理不尽な話しですが、この心配は正解です。いきなり尋ねるのはやめましょう。そのような場合、私が同席していればタイミングをみて私から「求人票には月給175,000~230,000円となっていますが、もし○○さんを採用していただけるとしたら、具体的にはいくらぐらいと考えればよろしいでしょうか?」という感じで聞きます。本人ではないから全く問題ありません。そうでない場合、まず他の質問から入りましょう。採用になった後のより具体的な仕事内容、新規事業に関すること、社員の構成(男女比や年齢構成など)をまず確認します。それから給与についてそれとな~く尋ねます。そうすれば、相手に悪い印象を与えることはあまり考えられないでしょう。休日や諸手当、あるいは福利厚生についても同じような聞き方が望ましいと思います。しかし、残業だけは別です。女性の事務職ならともかく、他の職種で残業についての質問はできればしない方が無難です、働く意欲を疑われますので。残業は必ずあるものだと思ってあきらめましょう。残業もないようなヒマな会社に入るよりよっぽどいいですよ!今日のこころがけ:『給与についてはそれとな~く尋ねましょう』