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すばらしい僕ら

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2005年07月01日
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カテゴリ:金融
指定された時間の、一分前に私は立ち上がり、受付の扉へ向かいました。
扉は、大きなガラス板に木の枠がついたような造りで、中の様子がよく伺えました。
中はなんとなく雑然とした感じで、入るとすぐに古びたカウンターがありました。

わざわざ、大きなガラス製の扉で仕切る意味がよく分かりませんし、
何かの、お店か事務所の入口のようでした。その部屋は薄暗い廊下に比べると、
不自然なほど明るく、人も多かったのを覚えています。

カウンターの越しで書類に向かっていた、三十歳前後で細身の男性が、すぐ私に気付いてくれました。



「えー、今日は・・。」


「はい。特定調停の申し立てをしております、齊藤と申します。事前に事情聴取がある
 とのことで、お約束の時間に伺いました。」


「齊藤さんですね、少々お待ちください・・。」



役所でスムーズな対応を経験したことがなかった私は、ここでも待たされること
を軽く覚悟して、待つ体制でいました。
しかし、この時の対応はとても素早く、良い意味で裏切られました。



「廊下を左に出て、手前から数えて二つ目のドアの部屋でお待ちください。
 調停員が二名参ります。」



指示通りの部屋へ素早く移りました。部屋は十人も入れば一杯の会議室のような趣で、
熱気がこもり、廊下以上に温度が高く、汗がさらに滲んできます。
窓の外には、先ほどの土手のように盛り上がった芝生が見えました。

私は椅子には座らず、窓の外を一瞥してから持参した書類を整理しながら
広げ、腕を後ろで組み、姿勢を正しました。
それから一分も経たず、ドアが開き、二人の調停員が入ってきました。





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Last updated  2005年07月01日 22時12分56秒
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