遠いです・・・
大阪の中心地を同僚と歩いていた時に話題になったのは、「アダージョ」。きっかけは、とあるタワーマンションのモデルルームの前を通りかかった事。キャッチが「大人な空間を楽しみたい貴方へ」みたいなやつで、ちらりと見えたモデルルームの内装は、シックで落ち着いた雰囲気だった。「どんな人がこんな部屋に住むんでしょうねぇ。」と言う私に、「そりゃ~、水はガス入りしか飲まず、愛車は外車で愛読書は『レオン』かな。」だって。「・・・という事は、イームズの1人がけに座って、夜景を眺めるって感じの人か。」と言うと、「せやねぇ。いわゆる、ちょい悪おやじですよ。」と返された。「ちょい悪おやじって事は、あ~、流行りの『マチュア』な人かぁ。」「知っている、知ってる~。アダージョの彼氏やろ、それ。」と言われた。この『艶女=アダージョ』という単語は、雑誌「二キータ」によく出てくる。「この雑誌のキャッチ、知ってます?!私、この雑誌面白いから、つい立ち読みしちゃうんだけど、『あなたに必要なのは、若さじゃなくて、テクニック』とかってやつですよ。」この会話の途中で、私は空港へ向かうために彼らと別れたわけなんだけど、同僚から「艶女の男版は、何と言うのか?」という宿題をもらっていた。朝、出社して一番にした事は、この宿題。(←ヒマ人ですねぇ、私。)艶女=アダージョの反対語(?)は、艶男=アデオスらしい。ついでにアデオス達の愛読書とされる『レオン』のターゲット読者層とは、年収1,000万円以上の30代~の男性なんだそうだ。という事は、必然的にアデオスになるためには、年収が1,000万円はないとダメっぽい。同じくアダージョ達の愛読書とされる『二キータ』のターゲット読者層だって負けてない。30代以上の独身で、可処分所得が800万円以上(なぜかこちらは可処分所得になっている)だと。もしくは、同年代の既婚でも、月30万円以上はファッションに消費できればOKらしい。その事を伝えると同僚は、一言。「年収1,000万円か・・・・。遠いな。」私にしても同じだ。可処分所得が800万円だなんて、一体いくら稼いだらいいんだ。「どおりであの雑誌を立ち読みした後、寂しい気分になると思った。私、完全に『ターゲット外』の人だったわけだ・・・・とほほ。」こんなコンセプトの雑誌が出るという事は、そういう人がたくさんいるわけで、一体、どんな仕事をどんな感じにしたら、そういう人になれるのか、しばし考えた。・・・が、もちろん、そんなのわかったら、とっくに私も「アダージョ」だけど。でもなんで、艶男・艶女は、イタリア語なんだろうか・・・。確か、「マチュア」は英語だったけど、艶女の英語は何と言うのだろうか。大人な年代が色っぽいのは、イタリアなのかしら?ちなみに、『レオン』の中では、アダージョとは呼ばず、ドンナというらしい。ドンナになると、可処分所得のハードルは、ぐっと下がるみたいだけど。。