平井千絵 フォルテピアノで聴くベートーヴェン
前回の演奏会で、初めてフォルテピアノと平井さんの演奏に触れ、そのカラフルな音と生き生きしたモーツアルトに魅了されたワタクシ。その際のレクチャーとアンコールで「月光」の1楽章を聴いた時は、本当に濃紺の闇夜に雲の合間から白い月の光が見える様なあまりの美しさに心が奪われ、これは必ずやいつか最後まで聴かねばなるまい!と思っておりました。黒いドレスで登場した平井さん、むむ、前より美しくなられたような・・・。「音」そのものは、調律の関係や座った場所、はたまた初体験という興奮が加味されたためか前回の方がヴィヴィットに感じましたが、秋の深まりにもよく似合うベートーベンの名曲たちは、平井さんのその繊細な指先から鍵盤を通して、静寂や優しさ、悲しみ、ほとばしる熱情を紡ぎ出し、実にしっくりと心に寄り添ってきます。当たり前ではありますがやっぱりモーツアルトのそれとはまた違う世界が広がります。アンコールのシューベルトも素晴らしい。またもや「ナルホド!」と膝を打っちゃいそうでした(笑)そして思ったこと。「そ、そうか、楽器もだけど、古典の名曲もだけど、一番は平井さんの演奏に惚れてるんだ!!」現在オランダ在住で一児の母となられた平井さん、次回の公演はいつだろう??そしてプログラムは何だろう??今から首を長~くしてお待ちしております♪