小1数学オタクの息子が、
学校で「今日は100より大きい数をどう書くかをおそわった」と教えてくれた。
息子によれば百五十六は
○ 156
× 10056
と間違った例を合わせて教わったらしい。
×の例は息子にも私たちにも、どうやっても
一万五十六としか読めないのだが、
わざわざ先生が間違った例として説明するぐらいだから、
小1がよくやる間違えなのだろう。
それで、いつ息子が156の正しい書き方
あるいは位取り記数法を身に付けたのか、記憶をたどってみた。
覚えているのは、まだ2歳代のときだったろうか。
まだまだ会話が成立するとはいえないけれど、
こちらのいうことはだいぶわかっているようだし、
興味があることには反応する、ということがわかってきたころの話。
息子と風呂で数唱したことがあった。
1から10はすらすらいえることは知っていたし
11からも知っていたようなのだが、
ためしにいわせてみると99までは間違えなくいえた。
(ちなみに、100までの数唱は小1の課題のようで、今、毎日宿題に出る)
99の次はどういうかと思って言わせたら、
ちょっと、迷って
「九十、十」
といったのをよく覚えている。
日本語の数唱は十進法に正確にのっとっていて、
実は幼児にもとてもわかりやすい。
英語で、11がeleven、12がtweleve、。。。と十代が特に難しいことは
ご存じのとおり。
フランス語にいたっては、80はquatre-vingtで4×20だ。
それを反映してかどうか、フランスでは小学入学前に10より大きい数の
数唱を教えることを禁じているそうである。
それに比べると、日本語はわかりやすい。
息子のような数学オタクの頭をもっていると
1から10までのいいかたと、
11を「十一」ということを教えると、99までは自動的に言えてしまうようである。
100になって初めて「百」という新たな位に必要なことばを導入する必要がある、というわけだ。
百ということばを知らなくて「九十、十」といった息子の頭には
すでに足し算のもとが出来上がっていたのだと思う。
そこで、100と風呂場の鏡にかいて、これで「百」というんだよ、と教えたら
これだけで息子は999までを順番にいえるようになった。
その後息子に1000より大きい数をどうやって教えたかは全く覚えてないのだが
千、万、十万、百万、千万、億・・・
という体系は、今ではもちろんすっかり身につけている
(もっとも、日本語であそぼ、でやっているような、
大きい数を表す「無量大数」などの名詞を覚えることにはあまり興味はないようだが。
そういうわけで、いくら記憶をたどっても
息子は、156を10056と書いてしまうような間違えをしたことは一度もない。
ひょっとしたら、百以上の数唱を覚える前にすでに書き方の方はマスターしてしまっていたのかもしれないとも思う。
0から9の数字の読み方を覚える前に、
数字の形を認識し、順番を覚えてしまったやつなので。
(さらにいうなら、最初に覚えた20個の単語の中に
ゼロから十までの数詞11個がはいっていた)
以上、昔話でした。
<追記>
昔の日記を検索してみたら、1000以上の数の位取り記数法を正しくマスターできたのは3歳半のころのようでした。