刑事コロンボも『痴呆症』
昨日、自宅でプロバイダのトップページを見ていますと、芸能欄の見出しに『刑事コロンボが痴呆症で徘徊』がありました。内容を見るまでは、「しばらくぶりの新作て、さすがのコロンボも定年退職して、とうとう呆けたか」と思っていました。ところが、呆けたのはコロンボ役のピーター・フォークでした。これまでの映画を見ていると、それほどの歳とは思わないのですが、すでに81歳でした。『役者は歳をとらない』と言いますが、コロンボシリーズの初期と最新作を比べると、さすがに年月の隔たりを感じます。アルツハイマー病による痴呆症で、ピーター・フォークが自宅近くを徘徊している姿が何度も目撃されています。日本でも同じですが、痴呆症の老人の財産を狙う輩が、浜の真砂のごとくいます。彼の娘は、財産保全のため、裁判所へ法的処置を取るのですが、それがニュースとなったのです。「自分は絶対に痴呆症には、ならない!」と決心したり、意気込んだからといっても、こればかりはどうにもなりません。現に、アメリカ大統領のレーガンは自らも告白しました。イギリス首相のサッチャーも痴呆症の症状が出ていると言われています。どちらも『強さ』で国民にアピールし、権力を握り、行使しました。古人曰く『麒麟も老いれば、駄馬にも劣る』です。ところで、私は『刑事コロンボ』の原作を何冊か読みました。原作といっても、もちろん日本語訳です。映画では、コロンボの風采の上がらない顔、髪、そしてヨレヨレのレインコート姿が、事件関係者の軽蔑を誘います。実は、それによって事件関係者を安心させて、口を軽くする『高等戦術』であることは、何度か映画を見ていればわかります。ところが、原作を読むと、あれでも、洗練された姿であると思えてきます。例によって、ある事件の捜査で、コロンボは『貧民救済所』を訪問します。『貧民救済所』の担当の女性は、コロンボが警察のバッジを見せる前に、コロンボを食堂につれていき、食事を振る舞いました。食事後、担当の女性は古着を出して、コロンボに「今、着ているものを脱いで、これに着替えなさい」と言いました。担当の女性には、コロンボが『貧民』『ホームレス』としか見えなかったです。ヨーロッパ、アメリカでは、多くの慈善事業の団体があります。家がない人のために、無料または格安の宿泊所を運営し、無料食事配給があります。オーストリア生まれの独裁者ヒトラーは、青年時代は首都ウィーンの『簡易宿泊所』の常連でした。現在の日本では、ネットカフェがその役目を果たしているようです。ヨーロッパ、アメリカに比べて、日本は慈善事業、ボランティ活動が少ないといわれています。とは言っても、できれば、そのお世話にはなりたくないものです。そういえば、昨日に続いて、『認知症』のネタになってしまいました。私は、まだ大丈夫です(たぶん)!!!