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カテゴリ:1-2・音楽教室(保護者・生徒)
ピアノに、ゴールなんかないんです。
いまだに、向っています。 何に向かっているのかよく分からないですが。 ピアノって、音楽って、分からなくて、過程が大事なのかも。 そう思います。 かれこれ2年たつでしょうか 現在6年生のピアノ個人の女の子 です。 幼稚園の年長から習いだし お母さんはいつもつきそわれ、私のアドバイスをもらさずきちんとメモされるようなお母様。 そして、 きちんと毎週課題をマスターして、 きちんと上達していた賢い賢い女の子。 小学生になった頃に 宿題の優先順位を付けてほしい。 1日何回は弾くように、先生からも伝えてほしい。 毎日かかさず練習するように言ってほしい。 そのアドバイスを参考に、家でもきちんとおけいこをさせたい。 そんな事も言われ、宿題を出すのにも、色々考えてだしました。 いわゆる「うるさいお母様」ではなくて とても素敵なお母様で、 専門家になるのではなく、一生音楽を友に出来るように。と。 私は、そのお母様の真摯にレッスンに向かわれるところと、 一生懸命、お嬢さんを教育しておられる姿に尊敬もしました。 結果が出るのですから。 私が言ったアドバイスをきちんとこなすのです。 私も、その子の成長に夢中でした。 だから、 宿題を出すのにも、それはそれは細かく、 お母さんの熱心さに是非こたえたい。 そんな気持ちもありました。 やっちゃいましたね~。 失敗でした。私。 たいていは、 私と生徒に太いパイプがあって、 私とお母様は、細いパイプで結ばれているのですが このお母様と生徒は、逆でした。 完全に、私とお母様が生徒をがんじがらめにしてしまったのかもしれない。 そして、4年生の時。 予想できたはずなのに、やってきました 「ピアノはいつおわるのか、何が弾けたらひかなくていいのか・・」 その状態に陥った生徒です。 つらい思いをさせてしまいました。 それから、じっくり私も反省し、 お母様にも、他の子の状況や、私の生徒の経験談などもお話して、 お母様と私の約束として、 「本人の前で、レッスンの話を私とお母様ではなさない」 「お母様は宿題をさせたり、うながしたりしない」 この2つを守る事にしました。 完全に 放任にしてみるという事です。 お母様の素敵なところは、娘を音楽家にさせたいのではなくて 一生音楽をともにしてもらいたい。 ここが第1希望です。 ですから、納得していただいて、完全なる放任になりました。 私もその生徒とは、できるだけフレンドリーに。 学校の話や、映画の話や、テレビの話もしたり。 そういうスタイルに変えていきました。 宿題をとつぜんやらなくていい とは、いえないですから、 約束として、一つ課題。 これをきめました。 しかもゆる~~い「約束」 おかげで、 全然練習量はかわりました。 当然、弾けなくなります。 ただ、あれから2年。 お母様からは、レッスンが楽しみでしかたない。と言っているようで、お母様はとてもうれしそうです。 弾けないと言っても、弾く技術は年齢以上にありますね。 ただ、 代償は大きいのか・・・ 演奏する時の情熱とか、これ弾きたい!! そんなパワーは感じられないですね。まだ。 どうも、抑えている感じが、漂うのです。 でも、2年がたち、地味ながらも確実に上達はしています。 しかもまだ、6年生。 現実はまだまだどうにでもなる。 この子の場合は、技術先行型になってしまった例だと思います。 賢く、そつなく出来る。 お母さんのいいつけも守ろうとできる。 そういう子こそ、一気に上達させるのは慎重です。 生徒を育てるのは難しいです。 教えればいいってだけならいいですが、 そうもいかないのが、人間相手ですね。 「これできる??」 「はい!」 この「はい」の裏に、おおきな暗闇が潜んでる事もある。 逆に「できない」の裏に、明るい光がある時もあるし。 ここが、何年教えても、何十人教えても、同じがないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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