テーマ:今日見た舞台(964)
カテゴリ:本・音楽・映画・観劇
2007/09/10 lunedi
能・狂言というものを観る機会は、滅多にない。 わざわざ能楽堂に行ってまで、というのも何だか面倒だし、高そうだし。 どうも、能の方はよく分からない、というか、必ず途中で眠くなる。 よく分からないものに、高いお金払うのも損した気分。 何回も見れば、自ずと分かるようになるのだろうが、それまでが・・・ 狂言の方は、間違いなく楽しめるのだが、 どうやら、この2つは必ずセットになってるみたい。 というわけで、気楽に見られる薪能を数回観に行っただけ。 今日は、近くに出来た、区の新しい劇場のオープニングの招待状が舞い込んだ。 こけら落とし公園の女優さん達が顔を揃えたセレモニーの後、 名誉区民の野村萬さん・万蔵さんの舞台を観た。 客席300ほどの、演劇をメインに考えられた舞台に、簡単な能舞台が乗せられた。 舞は野村萬さんによるお祝いの「三番叟」(翁)。 しずしずというのと違い、跳んだり跳ねたり、体力のいる舞だ。 その後「梟山伏」という狂言を観た。 梟は、この劇場の名前にちなんで選ばれたものだろうけれど、これがまたおかしな話しで、 弟の様子がおかしいので、兄が、山伏に祈祷を頼みます。 何かに取り憑かれたのだろうと、山伏は、頭で脈をとり、 祈祷を始めます。 どうやら、弟は、山で、梟の巣を落としたらしく、 梟が取り憑いたのだろうということになりました。 そこで、なんとか取り払おうと、祈りますが、 症状は酷くなる一方で、 手を羽のようにバタバタさせ、大きな声で、 「ホ~~~ホン」 と鳴き続けるばかり。 しかも、それが、そばで観ている兄に伝染し、 同じように 「ホ~~~ホン」 と叫び出します。 大慌てで、山伏は2人の間を行ったり来たり、祈祷を続けますが、 とうとう、その山伏までが、 「ホ~~~ホン」 揃って 「ホ~~~ホン」「ホ~~~ホン」「ホ~~~ホン」 と引っ込みます。 まあこんなストーリーなのだが、もう、笑いっぱなし。 ホントに、どうしてこんな奇想天外な話しを思いつくのだろう? 狂言を観るといつも思ってしまう。 今日はまた、更におまけがあったのだ。 筋書きでは兄が病気なのに、何故かおじさんが病気と言っている。 あれ~?と思っていたら、 病気のおじさんに扮して登場したのは区長! もう会場は、大拍手、大爆笑! 文化都市を謳うなら、それくらいやらなくては、と萬さんにおだてられ・・・ というようなことらしい。 もともと古書店の主とか聞いてるので、こんな芸事好きだったのかも知れない。 大熱演で、ちょっとよろけたりしたけれど、 なにしろ長袴はいてるので、観ている方は、引っ込みもちょっとハラハラ。 終わった後は、ホワイエで、簡単な懇親会。 招待状を乱発したのか?入りきれず、ホワイエのモニターで観ていた人もいたそうで、 私は、いい席で観たいと思い、早めに行ったのが幸い。 ホントに、ど真ん中だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月14日 06時44分10秒
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