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LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

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2008年08月10日
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2008/08/10 domenica


「紀行」と言っても、普通の何処がきれいだったとか、何が美味しかったとかいう
旅行記からはほど遠いものです。

そもそも私のイタリア好きが、いつからどんなきっかけで始まったのか、
全く自覚がありません。
勿論住んだこともなければ、旅行だって長くても10日いたかどうか・・・

イタリアの歌ばかり聴いてるわけでもなく、イタ飯屋に入り浸ってるわけでもなく、
ただ、イタリアの人が言ってること、してることにとっても興味があるのです。

この本には、そんなことがいっぱい書いてあります。
ですから「そうそう、そうなのよ。だからイタリアが好き」
と、また病膏肓になりそうなのです。
そしてこれまで、何故イタリアはああなんだろう、と思っていた謎も、
少し解けてきました。

この井上ひさしさんが、ボローニャで取材したイタリア人の言葉を引用してみます。

自分が住んでいるところがしっかりしているなら、国がどうなろうとかまわない。
これがわたしたちの本音ではないかしら。

とにかく、自分はここに生まれてよかった、ここで恋をし、子どもを育て、
ここで死ぬことができて幸せだった。そう思えるような街をみんなで作りあげること、
それが自治なのではないか。


みんながこういう風に考えていれば、日本のような過疎とか、
都会への一極集中とかいうことはないですね。
以前読んだ「一流の田舎町」という本の精神と共通するところがあるように思います。

でも、日本にとってもよく似た困った問題も起きてるようです。
ベルルスコーニという素っ頓狂な首相は、持てる者と持たざる者を分裂させ、
伝統を壊すことに精力的で、新しいサービスや計画を何一つ創造しなかった、
というのです。

さらに、EUに加盟したことによって、経済の柔軟性がなくなり、
企業が一斉に人件費削減などで、自己防衛するようになりました。
有能なのに貧乏で、経済的に自立できず親元にいる若者が増えていますから、
晩婚化が進み、少子化社会になるでしょう。

このパラサイトの若者が増えているという話は、
イタリア語の先生からも伺ったことがあり、
あら、日本と同じなのね、
と思ったことでした。

でも、自分の街を愛し、過去に学ぶ「ボローニャ方式」ならば、
未来は明るいというのです。
何とも私たちには、耳の痛い話です。

何しろ、ヨーロッパで1番古いボローニャ大学はいわば学生組合大学。
教授達の遺体の納められた石棺の横の立て札には、こう書かれているそうです。

〈以下引用〉学生の許可なしに講義を休んではならない。
教師は始鈴とともに講義を始め、終鈴とともに教室から退室しなければならない。
ただし、難問を説明しないうちは、その退出を禁止する。
講義を飛ばしてはならない。その学問について一から十まで丁寧に講義すべきである。
これらの要求が満たされないときは、われわれは教師に対する報酬を支払わない。


いやはや・・・






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最終更新日  2008年08月16日 00時47分08秒
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