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LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

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2008年09月18日
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2008/09/18 gio.

何ともおかしなというか、まじめに考えると気持ち悪いけど、日本にも、
目からウロコという言葉があります。

イタリア語通訳の超ベテランである著者は、「目からウロコ」の日々を送るという。
この「目からウロコ」をイタリアでは
目からハムが落ちたTogliersi il prosciutto dagli occhi」というそうです。
勿論この場合のハムは、ウロコぐらいしか厚さのない生ハム

米原万里さんに送られたシモネッタと異名を持つ著者が、この本では、
イタリア語の話し言葉の豊かさ、ユーモアのあふれた表現について語りながら、
意外にも、と言っては失礼かもしれませんが、
言語学的にかなり深いところ触れ、造詣が深い事にあらためて驚かされます。

もう随分昔の話になってしまいましたが、多分アポロが打ち上げられ、
リアルタイムでTV中継された時に、我々のような普通の人間は、
初めて同時通訳の仕事を見た(聞いた)のではないかと思います。

それはもう、人間業とは思えませんでした。
そしてその後くらいに、同時通訳を育てている方が「徹子の部屋」に出ていて、

通訳という仕事は外国語が堪能なだけではダメで、
日本のこともよく知らないと、出来ないものだ

と話されていました。
ですから、通訳になりたければ、留学するにしても、高校ぐらいまでは、
しっかり日本の教育を受けておくこと。
小さい頃に外国生活をしたからといって、それが通訳になるのに役に立つ、
とはいえないとも語っていました。

この本の著者も、小さい時の外国語教育はいらない、
むしろちゃんとした日本語を教えるべき
と繰り返し力説しています。
そしてホントに、彼女の日本語が豊かなことは文章からも分かりますが、
瞬時に適切な言葉を選び、口に出さなくてはならない同時通訳というのは、
どうしても神業にしか思えません。

何しろ言葉というものは、どんな時も、口から出たら最後、
引っ込めることは出来ないし、しかも、
それを訂正する間なんて、同時通訳には勿論ないわけですから。






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最終更新日  2008年09月20日 03時08分48秒
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