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LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

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2008年10月10日
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2008/10/10 ven.

アブサンの置土産


迂闊でした~。
アブさんシリーズの第3作目があったなんて。
実はこの作家、高校の先輩です。

なので、敬意を払った、というわけでもないのですが、
前2作は、文庫派の私がハードカバーを買いました。

アブサン物語   帰ってきたアブサン

2作で終わったものとばかり思ってましたから、
この間出先で、持ってた本を読み終わってしまい、急遽近くの本屋に飛び込んだら、
この3作目が、しかもすでに文庫版で平積みになっていたので驚きました。

そこで、慌てて手に取ったのですが、帯に嵐山光三郎が、
初読の時の三倍泣きました」なんて書いているのです。
普通ならそこで、却下になるところですが、それはそれ、何たって先輩の本だし、
まして猫の話では、読まないわけにいきません。

読んでみれば猫飼いとしては、そうだそうだと思うことばかりだし、
なにより、21歳で死んだアブサンは、今現在20歳半のうめに重なります。
とはいえ、帯に書いてあるように3倍泣くどころか、全く涙は出ませんでした。
それどころか、この本の面白さは、アブサンの置き土産を通して、
村松夫妻の生活が垣間見られることころにもあるのです。

特にミーハー的に面白かったのが、東京駅で降りた村松氏が、3人の刑事に囲まれ、
任意同行されされたくだり。
いつもダンディで渋い氏が、時に怪しく見えるのも、
さもありなんと思ってしまったりします。

ただ、これを機会に、も一度「アブサン物語」から読んでみよう、なんて思ったら、
やはり三倍の涙を流すことになるのかもしれません。





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最終更新日  2008年10月11日 18時49分56秒
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