テーマ:本のある暮らし(3318)
カテゴリ:本・音楽・映画・観劇
2008/10/10 ven.
迂闊でした~。 アブさんシリーズの第3作目があったなんて。 実はこの作家、高校の先輩です。 なので、敬意を払った、というわけでもないのですが、 前2作は、文庫派の私がハードカバーを買いました。 2作で終わったものとばかり思ってましたから、 この間出先で、持ってた本を読み終わってしまい、急遽近くの本屋に飛び込んだら、 この3作目が、しかもすでに文庫版で平積みになっていたので驚きました。 そこで、慌てて手に取ったのですが、帯に嵐山光三郎が、 「初読の時の三倍泣きました」なんて書いているのです。 普通ならそこで、却下になるところですが、それはそれ、何たって先輩の本だし、 まして猫の話では、読まないわけにいきません。 読んでみれば猫飼いとしては、そうだそうだと思うことばかりだし、 なにより、21歳で死んだアブサンは、今現在20歳半のうめに重なります。 とはいえ、帯に書いてあるように3倍泣くどころか、全く涙は出ませんでした。 それどころか、この本の面白さは、アブサンの置き土産を通して、 村松夫妻の生活が垣間見られることころにもあるのです。 特にミーハー的に面白かったのが、東京駅で降りた村松氏が、3人の刑事に囲まれ、 任意同行されされたくだり。 いつもダンディで渋い氏が、時に怪しく見えるのも、 さもありなんと思ってしまったりします。 ただ、これを機会に、も一度「アブサン物語」から読んでみよう、なんて思ったら、 やはり三倍の涙を流すことになるのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月11日 18時49分56秒
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