テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本・音楽・映画・観劇
2009/03/09 lun.
「ミラノ 霧の風景」から始まる5冊のエッセイ集。 あと1冊を残すところまで来て、 須賀さんの文章がこなれてきたのか? 私が須賀さんの文章に慣れたということなのか? 勿論後者と思うけれど、随分ハカが行くようになりました。 亡父の思い出と、日本では知られていないサバという詩人への思いを重ねて訪れる、 トリエステというアドリア海沿いの町から始まるこの4冊目は、 夫ペッピーノの家族とその周辺の人々を描いています。 貧しく、苦労の多い中をたくましく生きていく人々。 不況不況と騒いでいる今の日本が元気づけられるような人々です。 そして最終章では、ナタリア・ギンズブルグという女性作家との、 決してtuと呼び合うことはなかったといいながら強い結びつきを感じさせるエピソード。 カラバッジョの絵の描写そのものもさることながら、 描かれたイエスの手をナタリアの手に重ねて、ナタリアを思う心が胸を打ちます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年03月11日 00時38分28秒
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