カテゴリ:本・音楽・映画・観劇
2009/04/21 mar.
症例A さて、この作家、出会ったばかり。 1冊目に選んだ短編集は,コワ~イものでした。 あんなコワイ物の中に、TVドラマになったというのがあると知ってと思ったのですが、 それは「世にも奇妙な物語」だったと聞いて、なるほどと思ったのでした。 でも、今回読んだ作品はまるで違って、メンタル系の、それもかなりエキセントリック、 というか、統合失調症はともかく、ボーダーとか多重人格とか,そんな症例なんです。 それが読む前に分かっていたら、果たして読んだだろうか? あれほど一時ベストセラーになって、私の身近でも読んでた、 ダニエル・キイスのビリー・ミリガンだって私は読んでない。 しかも、1章に100頁以上費やしている箇所など、も~許せないと思いましたよ。 そりゃ、参考文献をしっかり並べて、きちんと調べていることはよく分かるのですが、 文学作品としてはどうかな?完成度は低いと思いました。 病院の話しと博物館の話しを交互に持ってくるという手法はよくあるのですが、 何ともバランスが悪いし,伏線になってるわけでもなく、 結局尻切れトンボな感じだけが残りました。 それに、主人公の医師だって、これじゃ患者を診るよりも、自分が病気になる。 実際、自分が壊れる精神科医は多いと言うことも聞くから、 そういう構成ならそれはそれでいいのだけれど、著者の意図が分からない。 こういう中途半端なことで、振り回される読者がいなければいいのですが・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年04月29日 13時45分34秒
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