70:亀田興毅、世界を制す!
亀田興毅、世界を制す!それなのに…今朝、新聞を読んだら、疑惑の判定…という評価が…。ネットで各社の記事を読んでも、同様の内容が圧倒的だ。格闘技のみならず、判定決着には後味の悪さは付き物だ。どんなに優れた審判の方々でも、重視するポイントは少なくとも微妙には違うだろうし、当然好き嫌いもあるだろう。全く個人的な好き嫌いが、判定に反映されることはないだろう…と信じたいが、審判も人の子。例えば、どう見ても全くの互角。でも、必ずどちらかを勝者と判定しなければならない…としたら…。まぁ、結論を言うと、人の子が判定を下す以上、ミスジャッジがあっても仕方ないということ。それに、プロの選ばれた審判が判定するわけだから、その判定に口を挟む権利は誰にもない。しかし、この試合、私はミスジャッジだったとは思わない。確かに、プロ初のダウンを喫した1R、スタミナ切れで立っているのがやっとという状態だった11Rは、明らかに劣勢だった。しかし、それ以外は、ほぼ互角…と私は思った。むしろ、中盤は、亀田が押していた…と。もちろん、全く素人の私の判定だけどね。それよりも、よく戦った。1R終盤のプロ初のダウン。並のボクサーなら、2RKOで終わってたハズ。肉体的にはもちろん、精神的ダメージが大きく、普通は絶対に焦るハズ。焦れば焦るほど、気持ちと身体は空回りするのが常だからね。しかし、2R以降、見事に立ち直り、試合を立て直した冷静さ。1Rにダウンを奪われながら、恐がらず打ち合いを挑んだ根性。まぁ、この初めての世界戦で、改めて亀田の根性を見せてもらったし、冷静さを併せ持っているんだな…と感心したりした。ランダエタの敗因は、亀田をマットに沈められなかったこと。これに尽きる。敵地での試合の判定は有利に働くことはないということは百も承知のハズ。1Rでダウンを奪った後、2Rにラッシュがなかったことが悔やまれる。亀田をマットに沈める…という気迫が伝わってこなかった。一方、亀田も、ランダエタをマットに沈める…という気迫という点ではイマイチだった。気持ちと根性はあったけど、技術がなかった…ということか。効果的だったのは、左右のボディだけ。あれだけ距離が近いと、顔面へのパンチはあまり効かないようだ。距離が近過ぎる。ランダエタとは(ボクシングスタイルが似ているのか)噛み合ったけど、足を上手く使う世界ランカーには苦戦を強いられるだろう。あと、亀田は決して打たれ強くない…ことが証明された。ダウンの場面、まともに顎に入ったといっても、それほど強打ではなかった。あの程度でダウンするとなると、打たれ弱いと言っても過言ではない。打たれ弱さを克服することは至難の業なので、足(フットワーク)を使ってのボクシングスタイルを磨かないと。一度でも防衛できるだろうか?初の世界戦を見る限りでは、かなり厳しい…気がする。最後に、亀田クンには様々な批判があるけれど、ただ一つ、派手なパフォーマンスも悪くはないけれど、もっとボクシングに対して敬意の念を持ってもらいたい。自分がやっているボクシングに、もっとプライドを持ってもらいたい。そうすれば、相手に対して敬意を表すこともできるだろうし、話し方も自然と変わっていくのでは。まだ若いとはいえ、世界チャンピオンになったのだから。