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カテゴリ:山の雑談
正月2日3日は、箱根駅伝の取材で、
芦ノ湖と大手町の間を行ったり来たりしていました。 早稲田の渡辺康幸監督にインタビューする中で、 印象に残った話がありました。 長距離競技を10年近く続けると、 集中力の切れる時期が必ず訪れる、というものです。 渡辺さんは「焼き付けを起こす」という言葉を使っていました。 毎年、箱根駅伝には、 区間賞を取るなどして騒がれるルーキーが登場します。 けれど、周囲の期待とは裏腹に、学年を上げるにつれて、 凡走を繰り返す並の選手になってしまう場合がほとんどなのです。 一流選手の多くは、 中学1年生から陸上にどっぷりと浸る生活を送っています。 そして、10年が経とうするとき、 ひとつのことに没頭できる人間の限界が訪れる。 渡辺さんは、そう分析するわけです。 山登りの世界にも、短い期間熱を上げて、 その後、山の世界から離れていく人がいます。 パーティーを組むことより、「自分の山登り」を明確に意識している人に、 その傾向が強いように思われます。 登山の本質が、陸上競技と同じように、 きわめて個人的な人間活動であることの表れなのかもしれません。 私は、「山を登ること」ではなく、 「仲間と山を登ること」をいちばんの楽しみに、山登りを続けてきました。 だから20年経っても、 初めて山に向かったときと同じ気持ちでいられるのかな。 正月の箱根路をひた走るランナーの姿を見ながら、 そんなことを考えていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年01月04日 12時19分37秒
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