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地図のお話

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びらっち

びらっち

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2005年01月04日
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カテゴリ:山の雑談
正月2日3日は、箱根駅伝の取材で、
芦ノ湖と大手町の間を行ったり来たりしていました。

早稲田の渡辺康幸監督にインタビューする中で、
印象に残った話がありました。

長距離競技を10年近く続けると、
集中力の切れる時期が必ず訪れる、というものです。
渡辺さんは「焼き付けを起こす」という言葉を使っていました。

毎年、箱根駅伝には、
区間賞を取るなどして騒がれるルーキーが登場します。
けれど、周囲の期待とは裏腹に、学年を上げるにつれて、
凡走を繰り返す並の選手になってしまう場合がほとんどなのです。

一流選手の多くは、
中学1年生から陸上にどっぷりと浸る生活を送っています。
そして、10年が経とうするとき、
ひとつのことに没頭できる人間の限界が訪れる。
渡辺さんは、そう分析するわけです。

山登りの世界にも、短い期間熱を上げて、
その後、山の世界から離れていく人がいます。
パーティーを組むことより、「自分の山登り」を明確に意識している人に、
その傾向が強いように思われます。

登山の本質が、陸上競技と同じように、
きわめて個人的な人間活動であることの表れなのかもしれません。

私は、「山を登ること」ではなく、
「仲間と山を登ること」をいちばんの楽しみに、山登りを続けてきました。
だから20年経っても、
初めて山に向かったときと同じ気持ちでいられるのかな。

正月の箱根路をひた走るランナーの姿を見ながら、
そんなことを考えていました。






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最終更新日  2005年01月04日 12時19分37秒
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