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カテゴリ:山の雑談
昨日、妻と2人で、
丹沢の中津川・二十才女(ハタチガ)沢へ行ってきました。 妻は沢に入るのが6~7年ぶりなので、 ナメと小滝主体の簡単なところ、かつ、 私が行ったことのない丹沢の沢、という条件で探したのですが、 山溪の「丹沢の谷110ルート」では見つからず、 HP「マシラの部屋」さんで探し当てたのがこの二十才女沢です。 さて、沢そのものは渓相もよく、 登攀箇所もいくつかあって予想通りに楽しめたのですが、 予想外の難敵がいて、苦しめられました。 いえ、ちょっとは予想してました。 丹沢北面の夏といえば、ヒル。 前夜は札掛近くの河原でテントを張ったのですが、 私と妻がそれぞれ1ヶ所づつやられました。 それでも、「やっぱり、いるな」という程度だったのです。 ところが、二十才女沢に入ってみると、 ワンサカ、ゾロゾロと、あの独特の尺取り動きで足を登ってくる! いったい、どのタイミングでどうやってシューズに吸着するのか! あわてて振り払い、5分ほど歩いて、ふと足に目をやると、 また数匹がエッホ、エッホ、ウンショ、ウンショと登攀している。 思わず、うぎゃっーと、声が出ます。妻は軽い悲鳴。 気の弱い女の人なら気絶ですね、きっと。 そうこうしているうちに、私が首をやられました。 肩にかけていたザイルを地面に置いたときに乗り移ったのですね。 この調子では、シューズの中はどうなっていることやら。 私は、「片足2匹までは覚悟だね、こりゃ」と、 ショックの前取りをしておきました。 さて、詰め上げた「鍋嵐(ナベワラシ)」から 二十才女沢出合までの下りは、 踏み跡ゼロ、やぶゼロ、分岐たくさんという、 地図読み講習会にぴったりの尾根でした。 しかし、気になるのはやはりシューズの中です。 午後1時、車道に帰還。イッツ、ショータイムです。 妻がまずスパッツを取ります。すると、ズボンのすそに3匹。 シューズのひもをほどくと、ひも編みに5匹、 シューズを脱ぐと、靴下に3匹。 片足だけでこれです。もちろん、そのたびに、絶叫!!!!!!。 これは片足2匹では済まない、 5匹、ひょっとすると10匹いくか、と観念しました。 そして、せーのっ、と靴下を脱ぎました。 えっ! 足は真っ白。ヒルはいないし、血も出ていない。 反対の足も同じ。そして私も。 ???????。 アスファルトに放り出されたヒルたちは、 炎天に焼かれてすぐに縮んでしまいました。 帰りの車中では歓喜の会話が続きました。 しかし、完全に覚悟が出来ていただけに、 拍子抜けの感は否めませんでした。 ズボンの裾は目が細かいのだから仕方ないとしても、 靴下はごくふつうの編みです。 あの目地を突破できないとは、すこしだらしがないのではないか、 人など年に何人も通らないあの沢で幸運に恵まれながら、 それをものにできないで、よく今まで繁殖してきたものだと、 言いたい放題でした。 まあ、ほんとうに片足に10匹吸い付いていたら しばらくは食欲が萎えたでしょうから、 軽口も、安堵の証しというわけです。 それにしても、ほうとうにどうして助かったのかなあ。 久しぶりの夫婦の沢旅に、気を回したのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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