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カテゴリ:国内の旅
■秋の京都&奈良の旅-その6■(→その1、2、3、4、5)
旅行2日目は、京都駅からJRの快速電車に乗って奈良に向かいました。そのわけは、奈良国立博物館での「第59回正倉院展」を見るためです。私は、これを見るために今回関西へやってきたのです。毎年恒例の展覧会だとは知らずに…。 正倉院は東大寺のすぐそばにある宝物殿です。8世紀半ばに独特な構造(校倉造)で造られました。聖武天皇が亡くなった756年に、光明皇后が四十九日の法要で、大仏に奉納した約650件の宝物が正倉院宝物の始まりです。ここで9000件以上の宝物を1200年以上風雨や動物から守ってきました。宝物の中には、ローマから唐・長安まで及ぶシルクロードを通じて伝わったものもあり、日本と世界との文化交流のつながりを考える上で重要だと考えられています。 さて、電車の中でボーっとしていると、通路を挟んだ席で中年女性とアメリカ人男性旅行者がカタコト英会話をしていました。アメリカ人はその女性に東大寺、興福寺の行き方を聞いていました。私は奈良駅からバスに乗るつもりだったけど、彼女はどうも、地図を見ながら歩いて行くルートを教えていたようです。ほう、歩いて行けるのね…と思った私は、電車を降りて彼女に行き方を聞いてみたら、「いっしょに行きましょう」とのお返事。その彼女、名古屋から来た教師のYさんは、毎年正倉院展を見に来ているそうなんです。なんていい人~。で、Yさん、アメリカ人Jさん、私の初対面の3人で奈良国立博物館に向かいました。 チケットはYさんが駅で購入して行くと100円お得だし、博物館でチケットを買うのに並ばなくてよいとのことで、駅で購入。興福寺の境内を歩き、20分ほどで博物館に到着しました。すでに長蛇の列。お客さんにゆっくり見ていただくために、一気に人を入れないので30分待ちでした。 正倉院展は新館でありました。 さ~て、中に入ると、人、人、人。展示品ではなくて、まるで人を見に来たんか~ってくらいの人で埋め尽くされていました。展覧会初日の土曜日だし、しょうがないといえばしょうがない。テレビ局と特別協力の新聞社の取材も来ていました。入口付近や人気のある展示品の前は特に人だかり。じっくり見たい気持ちもわかるけど、状況を考えてくれんかなって思いましたよ。解説は後ろの方でも読めるように高い位置にあるし、展示品は前で見るにしても、解説はちょっと下がって読んでくれって思いました。マナーは大事です、はい。 展示品は見たかったもの、興味のあるものを中心に見て歩きました。今回の展覧会のメインともいえる紫檀金鈿柄香炉(したんきんでんのえごうろ)の前は人だかり。Yさんが写真で見るのと実際に見るのでは、意外に小さかったりでがっかりすることもあるとおっしゃっていた通り、この紫檀金鈿柄香炉は小さい!でも、とても美しいんです。紫檀という高級木材で作られていて、デザインは花の芯に水晶をを埋め込み、薄い金の板や線をはめこんで鳥などを表現しています。お香をたく炉のふちと柄の先端部には獅子の飾りがついています。この獅子は炉とのバランスをとるための重りだそうです。 (※柄香炉は、僧侶が法要の時に手に持って焼香し、室内を清めるために使うもの) また、今回の正倉院展のポスターの図柄にもなったフェルトの敷物「花氈(かせん)」や遊戯用の弓「墨絵弾弓(すみえのだんきゅう)」など、見ごたえのある素晴らしいものばかりでした。私は書や筆なんかにはあまり興味がないので、とりあえずほとんど素通りでしたけど…。 第59回正倉院展で展示品目、写真が少し見られます。 見終わった頃、YさんとJさんとはすっかりはぐれていました。少し待ってみたけど、現れる気配はないので、常設展を見に行きました。こちらも国宝級、重文などの仏像がずらりと並んでいて、本当に素晴らしかったです。歴史の教科書で見たものが何点かありました。 お昼は奈良名物柿の葉寿司にしようかとおもったのですが、正倉院記念薬膳弁当なんてものが売られていました。期間限定、これは食べなくちゃ!と購入。 おいしそうでしょ~! メニューは「海老と金針菜のXO醤油炒め」、「素肉(大豆肉)の黒酢入り甘酢炒め松の実添え」、「有機南瓜・有機春菊・エリンギ茸の紅花と発芽金胡麻入り揚げ物」、「クラゲの甘酢クコの実添え」、「大根の柚子風味漬け」、「十穀米入りご飯(押し麦・もち赤米・青玄米・もちきび・ひえ・もち黒米」・大豆・ハト麦・もち玄米・はだか麦」でした。とてもおいしかったですよ~。 奈良の旅、まだまだつづく♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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