|
テーマ:京都。(6114)
カテゴリ:国内の旅
■秋の京都&奈良の旅-その19■(今までのお話はこちらから)
天授庵(てんじゅあん)は南禅寺の塔頭で、山内で最も由緒のある寺院です。暦応2年(1339)に虎関師錬(こかんしれん)が南禅寺を開山した無関普門の塔所(墓所)として建立しました。文安4年(1447)に南禅寺大火によって類焼、再び応仁の乱の兵火に見舞われた後は復興されることもなく約130年間荒廃していました。慶長7年(1602)に武将だが歌人としても知られる細川幽斎により本堂、正門、旧書院が復興され、現在に至ります。 本堂は優雅な柿皮葺屋根を持つ建築で、中央に南禅寺を開山した大明国師等身大の木造が安置され、一隅に細川幽斎夫妻をはじめ。細川家歴代の位牌所があります。桃山画檀の偉才といわれた長谷川等伯筆の「本堂襖絵」は三十二面すべてが重要文化財に指定されています。残念ながら、この襖絵は非公開なんです…。 そしてこの天授庵の見どころは、なんといっても2つのお庭でしょう!方丈前庭(東庭)と書院南庭とに分かれています。 方丈前庭(東庭) 東庭は枯山水で、正門より本堂にいたる白砂の庭を苔に縁取られた菱形の畳石が横切る、切石を組み合わせた直線的な構成は小堀遠州の発案です。幾何学的な石畳がとても美しい庭園でした。ここで枯山水のお庭を手入れしてる男性がいましたが、あの模様は熊手を使って維持しているんですね~。初めて見ました。庭の写真を取ろうとすると、さりげな~くよけてくださいました。 書院南庭の水面。リフレクションの写真が好きなもので… 南庭は杉やカエデが鬱蒼と茂る池泉回遊式庭園で、明治期に改修されているのですが、上から見ると南北朝時代の特色も残っているのだそうです。ここが思った以上に広くて素敵な庭で、ここの散策にかなり時間を取ってしまったような気がします。木々に囲まれていて、本当にのんびりできる庭でした。鯉も悠々と池を泳いでいました。旅行中、何度か外国人観光客の会話が耳に入ってきましたが、鯉のことは「koi carp」と呼んでいました。koiももう英語になっちゃってるんですね~。 紅葉はまだまだでしたが、紅葉シーズンには東庭も南庭もライトアップされるようです。きれいだろうな~。ここも人が少なく、穴場の観光スポットでした。 つづく♪次回、最終回です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|