2006年9月11日...「あの日」から早くも5年がたちました。
先日から9.11を描いた映画の感想を述べてきましたが、
9.11を挟んでTVでもいくつかのドキュメンタリが放送されています。
私は昨日NHK-hiの『9.11ニューヨーカーたちの5年』を見ました。
5年前の事件後に数人のニューヨーカーにインタビューをした
カメラマンが教師に転職した今、
当時インタビューした人たちを訪ね、
再び現在の心境を語ってもらった番組でした。
立場の違いはあるものの、
事件直後は「タリバンへの侵攻は間違っていない」と
誰しもが語っていましたが、
5年たった現在は、タリバンに続くイラク侵攻は
「間違っていた」あるいは「退去するべき」と
意見が軟化していました。
(意見を変えない方も中にはいらっしゃいましたが)
5年が経過しても終わらない戦争。
命を落としたアメリカ人兵士は
9.11で亡くなった人数と変わらないという。
そして、罪も無いイラク国民の被害者はその何倍にも上る。
ニューヨークで行われた追悼式をニュースで見ましたが、
その映像を見て私は8月6日の広島での追悼式がダブってきました。
追悼式は「忘れないため」であると同時に、
こんな悲しいことを「繰り返さないため」でもあると思います。
戦争、そして戦争の引き金になるテロ行為では、
当事者は隠れて、真っ先に安全を確保している現実。
コマとして動く洗脳されたテロ実行犯や、前線に送られる兵士。
当事者よりも何倍も多くの一般市民が巻き添えになり、
尊い命を落としていることを「指導者」は忘れないで欲しい。
ターゲットはテロの首謀者グループであるはず。
ピンポイントで首謀者グループだけに報復するならわかるけど、
罪の無い国民が犠牲になるからその家族は怒り、戦争が続く。
「平和のため」だとか「報復」というスローガンの下、始まる戦争でも、
結局は悲しい記憶でしかありません。
日記にも書いた『ユナイテッド93』のスペシャル映像が見られます。
映画の映像と関係者たちへのインタビューを交えた、
48分もの長編ドキュメンタリです。
映画を見てしまった人も、これから見る人にも見る価値あり
危機管理やシステムの甘さ、後悔と反省も語っています。
9.11を教訓に改善された、と信じたいところです。
未然に防ぐのは難しいにしても、
素早い対処ができれば結果も変わるはず
関連DVD
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