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カテゴリ:小学生の読む本
私がお手伝いしている子ども文庫では、毎年1回お楽しみ会というのがあるんです。
絵本の読み聞かせ(本あり)とストーリーテリング(本なし)、そして指人形やペープサートなどの出し物、ちょっとしたゲームや、たくさん本を借りてくれた子の表彰などをしています。 前回の出し物は「3びきのやぎのがらがらどん」のペープサートでした。 「がらがらどん」は北欧のお話で、大中小の3匹のヤギがえさ場に行くため川を渡ろうとしますが、そこにトロルが通せんぼをしているというストーリーです。 ペープサートの大道具・小道具は、どこからか絵本とそっくりのものが持ってこられ、小さな橋までかかっています。ヤギは紙ですが、トロルだけはお面で人間が演じます。まるでナマハゲです。。。 子どもたちは、道具だてがあると、やっぱりわくわくするようです。 小さなヤギがコトコトやってきて、トロルと遭遇。お母さん演じるトロルが「ウオーッ」と出てくると、やんやの大歓声。実は大人が見たら、トロル役が鬼気迫る熱演でかなり怖かったんですが(以降、この人はトロルさんと呼ばれています)、なぜか子どもはおおはしゃぎしてます。 そして、最大の見せ場、トロルと大ヤギの戦いでトロルがやっつけられて肉片が飛ぶ(怖い・・・)のですが、まるで正月の餅まきのように、子どもが飛ぶ肉片に群がります。 「はあーっ、面白かった!」と大好評だったのですが、「怖くなかった?」と聞くと、「ぜ~んぜん!」。 この話は教訓やきれいな装飾など何もない、すごくあらけずりなお話だと思います。大人は、トロルがだまされっぱなし、やられっぱなしだったり、手加減がなくって、「え、こんなんでいいんだろうか」と、何かと考えてしまいがちですが、大人の常識や価値観にまだ左右されていない子どもたちにはストレートにすっと入ってくるストーリーなんだなと、子どもの反応を見て思いました。 昔話も、本来は恐ろしい話だったものが、道徳的に修正されてソフトになっていることが多いようですが、「がらがらどん」はそんな昔話のようなインパクトがあるのかなと思います。 三匹のやぎのがらがらどん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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