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テーマ:おすすめの児童書は?(19)
カテゴリ:ファンタジーのちから
ハロウィンもかなり定着しましたねー。
といっても、ハロウィンをお祝い(ていうんだろうか・・・)してる人って、見たことないんですけど、子供の英語教室と外国の方がらみのパーティーは、仮装してきてねといわれます。ハロウィンの仮装グッズもけっこう売られています。 去年息子がハロウィンのパーティーにおよばれしたときには、仮装グッズを買いに行ったらほとんど売り切れで、あわてて銀色の布で鎖帷子、青の布でマント、100円ショップの剣と盾で、勇者スタイルの衣装を作りました。 こんな東アジアの端の国でも楽しむようになったハロウィンですが、もともとの起源は古代のケルトの祭事でした。 10月31日はケルトの大晦日で、サマインというお祭りが行われていました。 ケルト人は、1年が死んでまた新しい年が生まれると考えていましたが、大晦日は1年でいちばん異界との境界線が薄くなり、死者の霊や魔女、妖精たちが集まる日だとされ、人々は死者や魔物にとりつかれないように、それらと同じような衣装をまとい、死者や妖精が家の中に入って悪さをしないように、家の外に食べ物をおいたんだそうです。 もともとは、大きな火を焚いていけにえを奉げ、踊りあかして、霊を慰めると同時に、収穫を喜ぶ祭りだったそうです。 イベントは違いますが、日本のお盆と彼岸を合わせたような感じがします。 でも、日本は霊を迎え入れてあげるんですけど、向こうは追い返しちゃうんですね。 かぼちゃのジャック・オ・ランタンは、キリスト教以降のアイルランドの民話が起源になっているようです。 酒飲みのジャックが、魂と交換で悪魔に飲み代を払ってもらうんですが、悪魔との知恵比べに勝って、「絶対に魂を取らない」という約束をさせます。そしてジャックは天寿を全うして天国に行くのですが、悪行がたたって門前払い。地獄に行ったら、悪魔に「魂を取らない」と約束したから地獄には入れられないといわれてしまいます。以降、ジャックは悪魔にもらった地獄の火をくりぬいたカブのチョウチンにともして、さまよっているそうです。 そして、カブがアメリカでこの時期たくさん採れるかぼちゃに変化したらしいですよ。 この世界と異界の境界が薄くなる時期というのは、ファンタジー作家にもたくさんのインスピレーションを与えるようです。たしかスーザン・クーパーの「闇の戦い」シリーズでも、ハロウィンからクリスマスにかけて魔の力がだんだん増していき、主人公の少年が魔に立ち向かう使命を帯びるといったプロローグだったと思います。 「指輪物語」にしても、「ゲド戦記」にしても、ケルトのにおいがしないファンタジーはないんじゃないかというほどケルトとイメージの世界の結びつきは強いものがあります。 ★補足★ 実は日本にもハロウィンとよく似た行事があるんですよー。 わたしの故郷、北海道、特に道南地方では、七夕にこどもたちがちょうちんをともして、「竹~に短冊たなばたまつり 大いに祝お ろうそく1本ちょうだいな けないとかっちゃくぞ(くれないとひっかくぞ)♪」と歌いながらろうそくをもらって歩きます。ろうそくは仏壇で使いますが、回るのは子供、各家で用意しているお菓子が目当てなんです。最近は子供の夜歩きは危ないということで制限されているようです。 北海道在住のフロッピーさんの記事、相互にトラバしてます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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