あ~、久々にとっても気分が暗くなる映画を観ました。
日本ではまだ公開していない、Fast Food Nationという映画です。
この映画は「ファストフードが世界を食いつくす」という日本語訳も出版された
ベストセラーが元になっています。
本のほうは、実際にファストフードがどんなひどい状況で作られているか
ということに焦点が当てられていて、どちらかといえばフィクションというよりは
事実が淡々と書かれているもののようですが、
映画のほうはドキュメンタリーでなく、物語となっていました。
あるファストフード会社のマーケティング部門の副部長である
ドン(グレッグ・キニア)は、なんと最近売り出したハンバーガーに
ほんとは入っていけない、とてもじゃないけど人体によくないとされる
成分が含まれているという情報を耳にしたお偉いさんから、
調査に乗り出すように頼まれます。
というわけで、コロラド州の田舎まで出張に出かけるドン。
そこで、彼は自分の会社が売り出している商品に
本当の意味で関わっている精肉工場で働いている人々や、
ファストフード店で働く、けして裕福とはいえない高校生の女の子や
農場や会社を通して、裏事情を知っている人々に接していきます。
マーケティング部のお偉いさんが来た!!ということで、
工場のお偉いさんたちは、見苦しいものをドンに見せようとはしません。
裕福で白人男性のドンはもちろんそんな事実に気がつきません。
しかし、そのドンが見ることのない現実は想像を絶するもの。
実際は、メキシコからの不法移民の人々が最低賃金以下の給料で働いていて、
稼げるお金はメキシコよりも多いものの、労働環境もとても危険で過酷で
セクハラやドラッグも当たりまえという世界。
ネタバレになりますが、
(心臓が弱いひとや、これからご飯を食べる人は以下2文は読まないでください。)↓
移民女性が牛の臓器を取り出す仕事を平気でやらせたり、
機械と伴う事故で移民男性が足を失ってしまうシーンは見てられませんでした。
精肉工場で働いている不法移民の人々だけでなく、
ファストフード系で働いている人々は、あまり恵まれていない人が多いということガ分かりました。
そして、そういう事実を隠蔽しているお偉いさんがいることも。
ある程度は予想していたけど、とてもショックでした。
もっと他にショックを受ける映画はあると思いますが、これは衝撃的でした。
この映画は先週の木曜の夜に観賞したと思うのですが、
金曜から3日間、肉を避けてしまいました。
木曜も肉を食べていないと思うので、4日間だけ菜食主義者になりました。
ちょっと本気で菜食主義者になろうかと思いましたが、
外食&アジア系のお料理で、肉抜きはやはり難しかったです。
私の周りは割りと菜食主義者が多いので、
母に日本で菜食主義者のためのレシピ本をさがして~とお願いしたのですが、
え~、そんなのあるかな~と母はびっくりしてました。
私の菜食主義者のお友達は、日本で「肉抜きで」と何か注文しても、
絶対になんかしら肉が入って、料理が出されるとグチっていたようですが、
やっぱりそれくらい日本食には肉が入っているということでしょうか。
私の周りにいる菜食主義者でも
「鳥だけ食べる菜食主義者」とか「魚だけ食べる菜食主義者」
というお友達も何人かいるようですが、
やっぱり野菜だけじゃ、たんぱく質がとれないのかな~とも思います。
それは菜食主義者でないのでは?というつっこみは置いて、(なんでだ)
これくらいなら、私でも徹底すれば出来るかな~。
でも、やっぱり難しいだろうな。
ちょっと話が飛びましたが、一見のある価値のある映画でした。
意外とブルース・ウィリスやら、イーサン・ホークやらが出演していて、
なかなかに豪華キャストです。
本のほうも読んでみると、けっこう面白そうですね。
私はちょっと読む勇気がありませんが・・。
同じ内容、同じ原作者で子供、ティーン向け(?!)の本も出版されているようです。