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カテゴリ:災害・防災
静岡県は4日、スマートフォンを通じて富士山の登山者に噴火情報を迅速に伝える新たなシステムの実証実験を行った。
実用化すれば、県は全地球測位システム(GPS)を使って登山者の現在地を把握し、効率的な避難誘導ができるようになる。来夏の登山シーズンからの運用を目指す。 県が開発しているシステムは、日本山岳ガイド協会が運営している登山届の受理システム「コンパス」を活用する。登山者がスマホの専用無料アプリをダウンロードし、氏名や連絡先、持ち物などを入力すると、県も登山計画の情報を共有できる。 さらに、登山者が同意すれば、システム画面上の地図でどこにいるかを把握できるため、登山者が遭難したり、けがをしたりした際に、素早い捜索や救助ができるようになるという。 4日の実証実験では、県内の3登山道と県庁を生中継の映像で結び、登山者役の県職員10人がアプリで登山届を送ると、県庁のシステム画面には、地図上に現在地を示す白い点が表示された。その後、「火山性地震が増加しています。噴火警報に十分注意してください」などのメッセージが送信され、届いたかどうかを中継映像で確認した。 富士山の登山者に噴火情報を知らせる手段は、警戒レベルが3(入山規制)以上に引き上げられた場合、〈1〉県が緊急速報メールを送る〈2〉27軒の山小屋が周りの登山者に知らせる――の2種類ある。新システムの開発は、より効果的な「バックアップ」態勢を作るのが狙いで、県は実用化に向け、協会とコンパスの登山計画を共有する協定を正式に結ぶ方針だ。協会はすでに新潟県など5県と連携している。外岡達朗・県危機管理監は「噴火情報を速やかに伝えられるよう課題を改善し、他の火山にも使える、より良いシステムにしたい」と話した。 (読売新聞より) ------------------------------ 登山届の受理と引換えに噴火等の情報を受け取れるシステム。 位置情報を利用することで万一の時に登山者の分布を知ることができる他、怪我や遭難時の救助救援の迅速化も可能になる。 そういう意味では噴火だけが対象ではなく、かなり汎用的に使えるのではないか。 登山者ビッグデータとして拡張できるポテンシャルもある。 もちろん登山者の情報を網羅的に把握するのであれば静岡側だけでなく山梨側も同時に導入する必要がある。 また、このシステムがすべてを解決するわけでもなければ安全を保証するものでないこともまた同時に周知する必要があるだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.07 02:33:58
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