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2015.09.16
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カテゴリ:災害・防災
奈良県は14日、急斜面などを埋めて宅地開発された県内(奈良市を除く)の計561か所を示した「大規模盛土造成地マップ」を公表した。

大地震の発生に備えた取り組みで、地図に色づけして表示した。約4万5000部作成し、県の土木事務所や市町村などで配布。県のホームページでも公開している。

東日本大震災などでは、盛り土した造成地が崩落するなどの被害が出ており、国が都道府県などに調査、公表を指示。谷を埋めた盛り土の面積が3000平方メートル以上の造成地と、傾斜が20度以上の急斜面に高さ5メートル以上の盛り土をした造成地が対象で、約70年前と現在の地形図を重ね合わせて特定した。中核市の奈良市は独自に調査中で、今後公表する。

対象は県北西部を中心に31市町村で計約2500ヘクタール。生駒市が約2割を占める131か所で、香芝市45か所、宇陀市44か所、平群町39か所と続いた。

県は今後、大地震発生時に崩落の危険性が高いとみられる場所でボーリング調査などを実施し、詳しい状況を調べる。

県建築課は「マップに示された造成地が必ずしも危険というわけではないが、防災意識を高め、被害の軽減につなげてほしい」としている。


(読売新聞より)
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1995年の阪神・淡路大震災や2004年の新潟中越地震、そして2011年の東日本大震災といった過去の大きな地震の際に、大規模造成地の盛土で地すべり等の被害が多発した。
仙台市はこれを受けて2013年に「仙台市宅地造成履歴等情報マップ」を作成して、あえてリスクのある場所を公表した。
これは、こうしたリスクを積極的に開示しない傾向があった当時としては画期的なことだった。
地図の縮尺は1/10000。盛土の高さ別に色分けがされており、家屋もある程度特定できるなどかなり踏み込んだものになった。

その後もいくつかの都府県がこうした情報を公開するようになったが、縮尺や公開方法などはまちまち。
東京都の場合は25000レベルでの公開で、家屋の特定はできない。

奈良県のHPによると、今回公開されたマップは「旧地形図と現況地形図を重ね合わせて大規模盛土造成地の概ねの位置や規模をお示しするもので、マップに示された箇所が地震発生時に必ずしも危険というわけではない」と釘を刺しながらも県民の防災意識向上を訴えている。
中身を見ると、縮尺レベルは25000でいわば「東京都型」。
もう一歩踏み込んで欲しかったというのが正直なところだが、今は情報が出てきたことを評価すべきだろうか。

また、国土地理院も今年8月に大規模盛土造成地マップを公開しており、地理院地図を背景に東京都、埼玉県さいたま市、愛知県岡崎市の3団体について対象地域の盛土造成地を見ることができる。
こちらは地理院地図のコンテンツであることが強みで拡大も可能。スームレスになっているのもありがたい。

今後もこうした公開は続いていくことになると思う。
可能であれば仙台市レベルのものが出て来て欲しいのだが。





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Last updated  2015.09.16 02:13:41
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