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2015.09.19
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カテゴリ:災害・防災
気象庁は18日午前3時、南米チリ中部沖で17日朝に発生したマグニチュード(M)8.3の地震を受け、北海道から沖縄県の太平洋沿岸の20都道県に津波注意報を出した。18日午前6時過ぎから三陸沿岸などに津波の第1波が到達し、岩手県の久慈港で全国で最も高い80センチの津波が観測された。この津波による目立った被害はなく、気象庁は同日午後4時40分にすべての注意報を解除した。

気象庁は、今後も1日程度は海面変動が続く可能性があるとして、海中での作業などに注意を呼び掛けている。津波が確認されたのは、北海道から沖縄までの19都道県。久慈港以外では、北海道えりも町で50センチ、茨城県大洗町で40センチだった。

南米など遠方で起きた巨大地震による津波が日本に到達する場合、第1波よりも第2波以降が大きい傾向があり、今回も各地で午後1時以降に最大の高さが観測された。南米で起きた地震で津波が到達したのは2014年4月以来。


(毎日新聞より)
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1960年のチリ地震では三陸沿岸に6mを越える津波が押し寄せて日本でも大きな被害を記録したが、当時の教訓はその後に生かされ、現在ではハワイの太平洋津波警報センターなどと連携を取る形で遠地地震への対応はされており、いわゆる「不意討ち」のようなことはなくなった。

今回のケースでいえば、3時に津波注意報が発表されたが、その前段階で「ハワイでの観測を基に3時頃に津波注意報が発表される見込み」という事前情報も出ていた。
もちろん地震発生時から日本への津波の到達については注意喚起もされていたし、過去に繰り返し起こっている現象でもあることから情報の伝達については概ねスムーズな流れだったといえる。

行政の対応も概ね速やかだった。
注意報の対象となった地域の多くの自治体が海岸沿い(主として堤防の外側)に避難指示を出したのは分メッセージとして分かりやすかった。
東京においてもお台場海浜公園などが避難指示の対象となった。
対象は海岸や堤防の外側なので住居があるケースは稀で、避難指示はむしろ「立入禁止(海岸に近付かない)」の意味合いが強い。

報道も一斉に対応した。
NHKでは注意報にも関わらず通常の番組を飛ばす形で津波を伝え、注意報の解除まで対応していた。

住民側も概ね適切な対応だったように思う。
東日本大震災の被災地を中心に、沿岸では避難所へ避難する住民も少なくなかった。
3.11の記憶が強いことに加え、先週の鬼怒川の破堤の模様がテレビで中継された影響もあるかもしれない。

一方で、(幸いにも被害がなかったことで中で)これだけ万全を期した報道や避難行動がされたことで、今回の対応が「空振り」という印象をもたれると、いわゆるオオカミ少年効果で今後のケースに影響を与えないとも限らない。
津波の可能性があれば必ず高台へ避難することを習慣や文化とするためにも、引き続きの周知や注意喚起が必要であることはいうまでもない。





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Last updated  2015.09.19 01:42:47
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