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カテゴリ:地図
迷ったのはあの路線図のせいだったのか…。
かっこいいけど正確ではないその路線図のせいで、乗りこなすのが難しかったロンドンの地下鉄(トップ画像左側)。最近、もっと正確で、これまでずっと隠されていた正確な路線図の存在(画像右側)が明らかになりました。 時をさかのぼること82年前。エンジニアのハリー・ベック氏がロンドンの最小限…かつ、あまり正確ではない路線図を作りました。この路線図はカラーコードや図のシンプルさから、デザイナーにとってはまさに革命的ともよべるもの。しかし一方で、ユーザーにはなかなかわかりづらく、ある調査によると約30%の旅行者がロンドンの地下鉄で迷ったことがあるのだそうです。 さて、最近日の目を見た路線図は、見た目も美しく、正確なもの。これまで隠されてきたこの路線図を発掘(?)したのはJames Burbageさん。昨年、Burbageさんが情報自由法に基づいて、地理的に正確な路線図の公表を求めたところ、ロンドン交通局から出てきたのが新しい路線図だったというわけです。隠された路線図の存在をBurbageさんが知っていたかどうかはわかっていませんが、ともあれ、これまで迷子になってきた人たちは大喜びすることでしょう。 内部の情報としてこの路線図を持っていたロンドン交通局。つまり関係者も迷ってたということなんでしょうか…。ご参考までに、古い地図はこちら、新しい地図はこちらで見られます。 (ギズモード・ジャパンより) ------------------------------ 記事を読む限り、どうやらデフォルメ図と正縮尺図の話にようだ。 日本でもそうだが、鉄道やバスの路線網図はどうしてもデフォルメ図になりがち。 限られたスペースの中で複雑な路線網を表現するという難題のもと、デフォルメ図が主力になってきたのは事情としては理解できる。 利用者が地図に何を求めるのかは目的により異なるものだ。 鉄道のような交通路線網図の場合、乗る駅と降りる駅が決まっていれば、重要なのはどこで乗り換えるのかという情報。 限られたスペースの中でそれが最適化されたのがデフォルメされた路線図ということになる。 ただし、デフォルメ図は(ネットワークの位相は正しくても)地理的な位置関係は崩れることが多いので、乗車駅や降車駅が決まっておらず、例えば現在いる場所から最も近い駅~乗って目的地に最も近い位置で降りる、といったケースではあまり立たないことになる。 また、都心の地下鉄などでは、A駅からネットワークに従って大回りでB駅まで行ったが、実はA駅からB駅までは徒歩でも行ける距離だった、などということもある。 そんなこともあってか、日本でも最近は正縮尺の路線図が人気だ。 現在地や目的地の位置関係や方向を正しく把握できるのが魅力だが、こちらはネットワークが複雑になると案外見にくいという問題もある。 ロンドンに限った話ではないが、事業者が2種類の路線図を用意して利用者が使い分けるのが一番シンプルなのかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.10.02 02:09:23
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