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2015.10.04
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カテゴリ:地図作成
三菱電機など7社は10月2日、自動走行システムの実現に向けた「ダイナミックマップ」構築の試作・評価に係る調査検討を内閣府より受託したと発表した。

今回受託したのは、「ダイナミックマップ構築検討コンソーシアム」を構成する三菱電機、アイサンテクノロジー、インクリメントP、ゼンリン、トヨタマップマスター、パスコ、三菱総合研究所の7社。「ダイナミックマップ(地図情報高度化)」構築は、内閣府の2015年度委託事業「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)・自動走行システム」の検討課題のひとつとなっている。

SIP・自動走行システムでは、東京オリンピック・パラリンピックを一里塚として、自動走行(自動運転)を含む新たな交通システムを実現し、事故や渋滞を抜本的に削減、移動の利便性を向上させることを目指している。

「ダイナミックマップ」は、高精度の絶対位置精度や三次元空間情報を持ち、静的情報・准静的情報・准動的情報・動的情報を組み込んだデジタル地図。その開発は、自動走行システム実現に向けて中核を担う重要な要素となる。

今回の受託事業では、ダイナミックマップ構築のためのデータ構造を検討し、データを試作することで必要な要件や解決すべき課題を明確にすることが目的。今後7社は、日本の産業競争力強化に資する体制を構築し、日本発の国際標準化を視野に入れ、ダイナミックマップ構築に向けた試作・評価に関する調査検討を進めていく。


(carview!より)
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自動運転を支援するための高精度地図は重要といわれながら、仕様はもちろん、その具体的な役割もなかなか見えてこない。
哲学や概念が先行したとしても、それが本当に実現できるのか、といった部分は高精度地図作成側にもセンサー側にもそれぞれあるわけで、そこがきちんと整理されないままやみくもにデータ整備をしようとしても埒があかないというのが現実だろう。

現在、ゼンリンは独自の地図データベース構築を進めているし、インクリメントPもまた金沢大との協力で独自の方法を模索している。
一方海外ではTomTomやHEREが自動車メーカーとの協力関係のもと、地図による自動運転支援を進めている現状がある。
また、HEREはパイオニアとの協力で日本国内のデータ取得に取りかかろうとしている。
さらにいえば、いわゆるローカルダイナミックマップの検証については欧州が先行しているという事情も考慮する必要があるだろう。

こうして海外の地図メーカーが先行的に動く中、日本が標準化の主導権を握るということは簡単ではないはず。
今回の調査検討が国内の計測や地図をリードする7社が協力する形で実施されることは、国内の足並みをそろえる意味で大きいだろう。

海外ときちんと対抗するのであれば、この7社がそれぞれの利害を越えてスクラムを組み、現実的な落としどころを設定することが不可欠。
受託事業とはいいながらも、大きな試金石と捉える必要がありそう。






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Last updated  2015.10.04 01:58:42
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