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2015.10.11
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カテゴリ:災害・防災
関東・東北豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した常総市の浸水被害は、10日で1カ月を迎えた。何が問題だったのか。被害を減らすにはどうすればいいのか。未曽有の大水害は多くの教訓を残した。

常総市役所の2階。安全安心課の一角にある小部屋。防災行政無線はここから発信される。
「鬼怒川の東側から西側に避難してください」

9月10日午後1時8分。原稿を渡された同課の石塚健一さん(29)の声が市内に響いた。日頃はゆっくりと、冷静に。「あの時は速やかに、無事に避難してほしくて、少し切迫感を出しました」

意に反し、市役所に電話が相次ぐ。
「増水した鬼怒川を渡らせるのか」「通行止めで西側に行けないぞ」。焦る市民の声。既に三坂町の堤防は決壊し、街に濁流が迫っていた。

その頃、70代の夫妻が鬼怒川の西側に着いた。ほっとしたのもつかの間、周囲から聞こえてきた。「東側に避難を」-。
当時、西側の道路も雨で冠水。情報が錯綜していた。

夫妻は、鬼怒川を渡って再び東へ。市施設に駆け込むと、地区の避難所は危険なので、市役所へ行くよう言われた。
たどり着いた5時間後、庁舎は浸水で孤立し、車は水没した。

市は災害時の避難所として、63カ所を定めている。今回、鬼怒川東側はことごとく浸水。「全滅だった」(市幹部)
市のホームページなどでは東側の避難所の備考欄に全て「水害時不適」と記載。市のハザードマップ(危険予測地図)では、利用可能階数を「2階以上」「3階」と示し、鬼怒川決壊時の浸水を予測していた。だが「その先」が決められていなかった。

市民生活部の須藤一徳部長は「まさか、ここまで大被害になるとは思わなかった」。同マップの作成から6年が経っていた。
庁舎は昨年11月に完成。旧庁舎が東日本大震災で被災し、元の場所に再建した。同マップでは庁舎も浸水範囲だった。

10日夜、屋外の電気設備が水に漬かり、自家発電機も水没、庁舎は停電した。災害対策本部の代替施設は、生涯学習センターなど3カ所を決めていたが、全て浸水した。

防災科学技術研究所の中谷剛総括主任研究員は指摘する。「浸水域は、想定と一致していた。氾濫したら、土地が低く市役所がある南側へ向かうと予想し、違う対応ができたのでは」

「防災無線は雨音で聞こえなかった」。同市相野谷町、山口進さん(71)が振り返る。同様の声は少なくない。
市が市内全域にデジタル防災行政無線を整備したのは今年春。市幹部は「導入していなかったら、防災、行政の情報伝達が難しかった」と話す。

避難指示も防災無線で流した。だが、決壊した三坂町8自治会のうち、上三坂など6地区に、市は決壊前に避難指示を出していなかった。住民が取り残され、被害が拡大。高杉徹市長は「私たちのミス」と判断の誤りを認め、陳謝した。

須藤部長も一連の批判を受け止める。「水の恐ろしさを甘く見ていた。そう言われても仕方がない」


(茨城新聞より)
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さまざまな教訓を残した関東・東北豪雨における常総市の浸水被害。
防げたこと、防げなかったこと含めて整理する必要があるだろう。

大きな問題のひとつは情報の錯綜。
記事にあるように指示が混乱したのもそこが原因だろう。

ハザードマップがある(それ以前に地域防災計画がある)以上、浸水の目安はあったことになる。
想定と破堤場所が同じとは限らないのでその通りにはならないにせよ、低く水はけが悪い土地に水が集まることはほぼ間違いがないわけで、浸水範囲が広がることは予想できたのではないか。
そうでなければ何のためのハザードマップか分からない。

小貝川と鬼怒川に挟まれた地域は水はけの悪い後背湿地が広がっており、実際にハザードマップでもほぼ全域が浸水想定区域になっていた。
これだけの範囲なので避難所が浸水想定区域内に入ること自体は仕方がないだろう。
「水害時不適」としながらも利用可能階数を「2階以上」「3階」としていたわけだから、ある程度考えられてはいたことになる。
問題は複数の避難所が孤立した場合の対策というところだろう。

こうした状況を考えれば、当初西へ避難と誘導した防災無線の指示も必ずしも間違っていないだろう。
橋は高めに架けられた立派なもので、少なくとも堤防よりは高い。
しかし西側も冠水していたことが混乱に拍車をかけた。
道路の冠水はおそらく内水によるもので、結果的に東側の浸水とは状況が違った。
その先まで行ければ微高地の集落があり、防災無線の指示もそこまで逃げる想定だったのかも知れない。

役場側ではリアルタイムでどこがどう冠水しているのかを把握しておらず、それが指示を混乱させたといえる。
このあたりは何らかの仕組み(住民からの写真も含めた状況の投稿など)が必要になってくるかもしれない。

市役所の被災も大きなネックになった。
ハザードマップでは浸水想定区域内に入っている以上、何らかの対策は必要だった。

それ以上に痛恨だったのは避難指示の伝達がきちんとされなかったことだろう。
こういう地域であるからこそ、早めの避難の呼び掛けが重要であることを教訓としてしっかりフィードバックすることが必要だろう。





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Last updated  2015.10.11 02:01:26
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