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2016.07.28
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カテゴリ:災害・防災
SAPジャパン、IoTを活用した建物ごとの震度計測および震度ビッグデータ活用システムを提供開始(IoT News)

SAPジャパンと白山工業株式会社がスマートフォンアプリを使った簡易な震度計をビルや住宅などの建物に設置することで、日常的に起きている軽微な地震の揺れのデータを収集・解析して、大地震の際の建物の揺れ方を予測するシステム「my震度」を開発した。
提供は無償。

取得したデータは震度計オーナーにフィードバックされる他、地図上にマッピングして震度ビッグデータも提供する。
地域防災や都市行政、学術研究などに役立ててもらうことを想定している他、将来的には対象範囲をアジアや世界に広げていくことを視野に入れているという。

日本は数千か所のリアルタイム地震観測網が国の研究機関が運用されているが、地震計は基本的に地面の揺れを計測しており、大地震の際に人的・経済的損失の直接の原因となる建物の揺れについては、本格的な観測網がない。

地震計のトップベンダーである白山工業は、スマートフォンに内蔵されている加速度センサーを利用して簡易な震度計を安価に作る基本技術をすでに確立しており、SAPジャパンは同社と「my震度」システムを共同で構築することでさまざまな機関と協力する形で社会実装を進めていく。
今年10月以降は一般ユーザーにも同システムを提供することで、国内で3年間でスマホ震度計1万台のネットワークを構築することを目指す。

これはなかなか興味深い取組。
建物による揺れの違いばかりでなく、地盤の違いもそれなりに出るはずで、ピンポイントでその場所の揺れを捉えることができるし、揺れ方の推定もある程度は可能だろう。
ビッグデータとして集められれば地域ごとにさまざまな想定もできるようになるかもしれない。

一方で予想される課題もある。
一つはノイズだ。
スマートフォンの加速度センサーの性能にもよるだろうし、固定されている場所による微妙な条件の違いが出る可能性もある。
さらにいえば、そもそもスマホは固定電話と異なり常に手元にあるものなので、建物の壁に固定することで震度計として初めて機能するのは実用性という意味では未知数。

さらにスマホオーナーとしては、スマートフォンの位置情報で自宅が特定されるリスクを考えれば、抵抗があるかもしれない。

それでも実際に見てみたいデータではある。






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Last updated  2016.07.28 01:15:08
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