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カテゴリ:災害・防災
被災沿岸8市町 洪水マップ改訂急務(読売新聞)
読売新聞が東日本大震災の被災地である宮城県の沿岸8町村において、洪水ハザードマップが改定されていないことを報じた記事。 洪水ハザードマップは河川を管轄する国土交通省や都道府県が公表している浸水想定図を基に、各市町村が避難に関する情報と合わせて作成・公開することが水防法で定められている。 今回指摘があった8自治体についても、震災前の洪水ハザードマップは公表されているが、震災による地盤沈下などの地形の変化やインフラの損傷、あるいは避難所の廃止や変更等で実態にそぐわなくなっている地域も多いことに加えて、昨年の水防法改正で従来より想定が大きくする必要も生じている。 先日の台風10号で大きな被害が出た岩手県の岩泉町でも、洪水ハザードマップが改定されていなかった。 ハザードマップは住民への周知はもちろん、さまざまな対策のベースともなるため防災上重要な意味を持っているだけに、ハザードマップがない状況は一日も早く解消しなければならない。 しかしながら、被災地では震災後の復興業務が優先されるのはやむを得ず、多くのタスクをこなすリソースが不足している。 また、防災事業についてもどうしても津波対策に重きが置かれ、ハザードマップの見直しについても、津波ハザードマップが優先されるのもやむを得ないところではある。 台風10号が被災地を襲ったことは不運なことだが、自然は容赦してくれない。 一刻も早いハザードマップの改訂と関連する対策を進めるためにも、沿岸自治体のリソース不足をサポートできるような現実的な仕組みも求められるところだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.09.04 01:43:13
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